内容説明
日本における洋食やの草分け泰明軒でコック修業の後、独立して東京・日本橋に「たいめいけん」をひらいた著者が江戸っ子の心意気で綴るエッセイ集。
目次
トースト
パンや
ストロベリー
セルフ・サービス
栓を抜く
お皿運び
腹がけ・股引
冷蔵庫
頭取さんと私
すき焼〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
千冬
9
真に機知に富むとはこういうことか。人柄を感じさせる文章で素敵。憧れの洋食や・たいめいけん。一度は行ってみたいです。2012/07/24
cocobymidinette
4
料理を生業にしていて、ちょっと多くを語ってみてもいいかな、と思う方は、ぜひエッセイを書いてみたらいいと思うのです。ひとつひとつ丁寧に相対する姿勢や、当たり前に「おいしい」ことをクリアしたままで表現する自分の味…という点ですごく相性が良いのではないかなぁ。ということで本書。私の気になる戦前東京の文化も垣間見えて一石二鳥! 江戸っ子の茂出木さん、落語みたいに一編ずつオチをつけなきゃ気がすまないところがキュート。そして「人をよろこばせ、たのしませて一緒に遊ぶ」(解説より)人柄が実に素敵!私もそうありたい。2014/02/26
きりぱい
4
洋食や「たいめいけん」創立者のエッセイ。冷蔵庫がないような時代から始まるのでかなり古いはずなのに、あまり古く感じず、むしろ物のない時代の工夫が面白く、コック目線の厳しさなども語り口が優しくてとても読みやすい。シナモンとカレー粉を間違って使った生徒に、それはシナモン違い(品物「しなもん」違い)などベタなギャグを時折挟んでくるところも人柄。2009/08/22
チョコろん
3
洋食屋の名店・たいめいけんの創業者が、自身の修業時代から、店を持ちコックとしてお客様と接してきた思い出を振り返る。---面白かったです。著述に興味ある職人さんは、自身の仕事内容を文字にしたためてくれたら、ある種のエンタメになるなぁと思った作品。40年ほど前の段階で実行に移していた著者の先進性に驚かされます。お料理110番にかけたいと思ったら、記載されていた番号は桁が足りなかったんだ。端々から時代を感じますが、今読んでも興味そそられる点は多い。料理や業界の記述以上に、文章の隅々からにじみ出る人柄も魅力的。2015/07/19
もち
3
タンポポにでてたオムライスがすごいすき2015/07/01