内容説明
総務部人事課係長の石原滋が一目惚れした十一歳年下の妻瀬里は、フランス人形の如き美しさ。だが、表情に乏しく、夫との肉体的接触を嫌った。子供を作るときでさえも。耐えかねた滋は、部下の高田千絵と浮気をするが、それを察知した瀬里は、自殺騒動を起こし「別れてください」と懇願する。しかし、妻の行動に激怒した滋は、離婚を断固拒絶して自室に引きこもり、家庭内別居で対抗する……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
136
吉村達也さんのノン・シリーズの夫婦の愛のミステリーのじんわりと怖い一冊です。本題とは別ですが題名で思い浮かんだのはご存知の歌手・因幡晃さんの名曲「わかって下さい」でしたね。フランス人形みたいな美しい十一歳下の妻・瀬里に一目惚れして結婚した石原滋だったが、実際の妻はセックスを拒否し子供を人工授精で作るという異常な性格だった。若く不満が爆発した滋は部下の千絵と浮気をするのだが瀬里は鋭く察知し、やがて血みどろの修羅場へと発展するのだった。瀬里の異常性格にもゾッとしますが最終章のどんでん返しが強烈で震えますよ~。2020/02/01
ゆのん
41
久しぶりの吉村達也作品。会社の部下と不倫をしている夫。その不倫が妻にバレて修羅場に。その不倫の原因は妻の異常な精神にもあったという内容だが、確かに妻は精神的におかしいが、だからといって不倫に走って良いとは思えない。あまりにも身勝手な夫の言い分には少々引いてしまった。ジャンルとしてはサスペンスに入るだろうがホラー的な薄ら寒さを感じた。先が知りたくて一気に読んでしまった。2018/02/09
ひまわり*
14
図書館本◆男女のドロドロ系かなと思いきや…めちゃめちゃホラーな男女愛でした。ネタバレせずに感想を書くのは難しい。要所要所で「こわっ」となるホラーな展開、ホラーな妻に理解不能。生い立ちを知った時だけ少ししんみりできたけど、ラストも驚愕の「こわっ!!!!」でした。読みやすくサクサクは読めます、恐いけど。2021/07/24
そのぼん
11
ドロドロストーリーでした。不倫をしていた男が主人公で、そこからストーリーが進んでいきました。サスペンスというよか、ホラーだと言いたくなるくらい怖い話でした。2011/12/24
いっちゃん
10
人間って怖いって改めて思う。霊的なものももちろん怖いと思うけど、常軌を逸した女が一番怖い気がする…。2017/12/31