中公新書<br> 詩歌の森へ 日本詩へのいざない

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中公新書
詩歌の森へ 日本詩へのいざない

  • 著者名:芳賀徹【著】
  • 価格 ¥1,034(本体¥940)
  • 中央公論新社(2013/12発売)
  • 初夏を楽しむ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~6/1),中央公論新社140周年×Kinoppy15周年 ほぼ全点大特集(~6/14)
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  • ISBN:9784121016560

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内容説明

一篇の詩が、苦境から脱出するきっかけになったり、人情の奥行きをかいま見せたりすることは、誰しも経験するだろう。そんな、心に働きかけてくる詩を知れば知るほど、人生は豊かになる。本書は、記紀万葉のいにしえから近現代までの、日本語ならではの美しい言葉の数々を紹介するエッセイである。古今東西の文学・藝術に精通した著者が、みずからの体験を回想しつつ、四季折々の詩歌味読のコツを伝授する。

目次

春の涙
花の散ったあと
花にまさりし君
蕪村のアンニュイ
いざくちづけむ君が面
波郷のプラタナス
夕ぐれの立原道造
五月のなかへ死にゆく母
ゴッホの糸杉と短歌
みじか夜の蕪村〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

宵待草

68
日本経済新聞の文化欄に3年近く連載された143編が納められた一冊! 筆者・芳賀徹は比較文学の専門で在るだけで無く、本当に芸術などへの造詣が深く、読み進める毎に感嘆のため息を漏らしての読了と成りました。 『日本の何千年かにわたる造形藝術の千変万化の豊かさと其の壮麗と共に、此の日本語・日本詩歌の美しい映像の森と其のさやぎの拡がりの内にこそ、日本国民の究極のアイデンティティは在り、日本人としての「独立自尊」の根拠は在るのだと、強く感じた。そして、母国の文化の此の固有の美をいとおしく思い、、、コメントへ続く 2022/05/18

みつ

20
折に触れ何度も手に取った本。日経新聞日曜版の連載されたもので、「詩歌」といいつつ『門』のような小説の断片、立原道造の手紙の一節も含む。著者の文自体が美しいばかりでなく、作品へのほれ込みようが溢れ、詩と一体化して感銘を与える。例をふたつだけ。①「ひさしぶりに立原道造を読むと、それらがみな、それこそ夕焼け空のレース雲のようになつかしく心に呼びかけてくる。「くらい風のにほひが、ひろげた本を‥‥‥」とは、そのまま昔の、立原に読み耽る私の五月の夕ぐれのことだった。」(p18)。②(三ヶ島葭子の歌➡️2023/09/21

あきあかね

17
 四季の移ろいに沿って、古今東西の詩歌がバトンを渡すように緩やかな連関を持って紹介されている。心動かされたページにはドッグイアをつけるのだが、ほとんど全てのページに折り目をつけることになってしまった。 ヴェルレーヌの「落葉」やラルボーの「幼なごころ」など、先日読んだ著者の壮年期の『みだれ髪の系譜』で取り上げられていた作品も多く見られ、晩年になっても、心の琴線に触れた数多の文章があたたかく著者の心を包んでいるように思えた。その代表は蕪村であろう。この世でもっとも美しい短詩と称してよいと著者の言う⇒2025/03/22

しずかな午後

9
比較文学者・芳賀徹による、日本の詩歌をめぐるエッセイ集。もとは新聞連載ゆえ、一つ一つは短いが、引用される詩歌の素晴らしさと、それを味わう鑑賞文の美しさには惚れ惚れする。取り上げられる作品も特色があって王朝和歌などはあまり無い。①上田敏・荷風などによる翻訳詩、②芭蕉・蕪村・一茶などの俳諧、③明治大正の小学校唱歌、④与謝野晶子・山川登美子・橋本多佳子などの女性歌人・俳人、などが特に取り上げられる。この審美眼が素晴らしい。本当に美しい文章に満ちていて、読んでいてとても気持ちが良かった。2023/09/15

月音

7
①詩歌の森をそぞろ歩けば風は優しく、言の葉はさやぐ。和歌、近代短歌、俳句、詩、唱歌など、日本詩歌の美しい言葉、四季折々の光景に心情を重ねる豊かなイメージに日本人の文化や精神性を汲み取る著者の清澄な語り。“言霊(ことだま)の幸(さきは)ふ国”に遊ぶ喜びを堪能した。思い出すのはツイッター社買収の際、日本人ユーザーが“ツイ辞世の句”と題して、本歌取りで数々の名歌句を詠んでいたこと。詩心は記紀・万葉の昔から、気づかずとも日本人すべての胸に息づくと確信した一幕だった。⇒②へ続2026/02/28

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