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内容説明
キャッチセールスや霊感商法などで、だまされて被害に遭う人が後を絶たない。社会的事件としてマスコミにも大きく取り上げられ、その手口が公開されているにもかかわらず、なぜ同様の事件が繰り返し起きるのだろうか。そうした疑問に明快に答えてくれるのが、本書だ。ついだまされてしまう現代人の心理、そのスキをつくワナの具体例を分析し、心理学の立場からの平易な解説は興味が尽きない。例えば「○個限定販売」などという言葉に弱い人は、いつかだまされて痛い目に遭う危険性があると指摘する。こうした人は、人間なら誰もが持っているプライドや優越感が強い傾向にあり、心にスキができやすいので要注意だそうだ。つまり「今買わなければ二度と入手できない」という切迫感を煽られ、「自分はプレミア品を入手した」という優越感をくすぐられることによって、冷静な判断力が奪われるのだという。大衆社会にはびこる嘘を見抜く目を鍛えるための必読書。
目次
第1章 心のワナ―なぜ、信じてしまうのか!?(なぜ詐欺の被害に遭う人があとを絶たないのか?―人はほめ言葉に弱いもの なぜテレビや新聞のニュースを鵜呑みにしてしまうのか?―情報発信者の意図でニュースはつくられるもの ほか)<br/>第2章 「人間関係」の落とし穴―なぜ、ダマされてしまうのか!?(思い込みのワナ―なぜ思い込みのワナにはまるのか(文化・情動・認識)<br/>会議のワナ―なぜ「集団思考」に陥るのか ほか)<br/>第3章 だまされないための心理学―心のカラクリを知れば、もう大丈夫(偏見というカラクリ―偏見から自由になるために 視覚というカラクリ―感情によって同じものが違うものに見える理由(潜在的欲求) ほか)<br/>第4章 自分の考えが整理される心理ノウハウ―心のワナにかからないために(チェックリスト法―着眼点を変えてみること(オズボーンチェックリスト)<br/>アナロジー(類比)―見慣れているものからヒントを得ること(異質馴化・馴質異化) ほか)