創元推理文庫<br> 人間豹

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創元推理文庫
人間豹

  • 著者名:江戸川乱歩【著】
  • 価格 ¥330(本体¥300)
  • 東京創元社(2012/04発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784488401191

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内容説明

床屋でも銭湯でも芝居小屋の桟敷でも、東京市内一円は人さえ寄れば人間豹の噂であった。怪しい眼光を宿し野獣の爪牙と猫属の舌を持つ殺人鬼、名を恩田という。カフェの女給弘子、レビューガールの江川蘭子と、二度までも相愛の名花を惨たらしく手折られた神谷芳雄は、明智小五郎の助勢を請う。しかし魔術師の怪技と邪門歪道に長けた恩田父子の連繋は百戦錬磨の名探偵をも翻弄し、やがて明智の身辺に魔手を伸ばしていく。股肱の少年助手小林、窈窕淑女たる愛妻文代を掌中に収め、得たり賢しと北叟笑む人間豹。怪奇というべく余りに怪奇、人智及ばぬ人獣の蛮行を、名探偵は阻止できるか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

151
★★★★☆ 豹と人間の合いの子のような怪物が強姦殺人を繰り返すお話。 途中までは神谷青年が主人公役となり人間豹と戦うが、こいつは無能なボンボンなので人間豹には歯が立たない。その割に口だけは達者なので腹が立って仕方なかった。 中盤からは明智が相手となり、人間豹のターゲットは文代になる。そこからは勝負は拮抗し、面白い展開になる。 おそらく明智にとって最強最悪の敵だったと思う。 悪役は半人半獣なので、ホラー小説の感覚で読むのが正解だろう。2020/04/05

セウテス

69
〔再読〕本作は「江戸宵闇幼鉤爪」という、歌舞伎の演目として公演された、たいへん珍しい作品です。明智小五郎を松本幸四郎さんが、人間豹を市川染五郎さんが演じています。明智対殺人鬼という形の冒険小説であり、乱歩先生の世界観にどっぷり浸かって、ハラハラしたい読者向きの作品です。連続殺人を通して人間豹の趣向的なまでの残虐さが、乱歩作品らしい描写だと思います。しかし人間豹のキャラが統一されていない感もあり、明智らしい推理も展開される場が無いという、残念な思いも在ります。人間豹が変装であった方が、現実味を増したと思う。2016/05/04

coco夏ko10角

27
明智小五郎シリーズ。人間豹とんでもないやっちゃな…。文代さんかわいそうすぎる。終盤の明智の余裕ない様子が珍しくていい。2021/02/25

ホームズ

14
推理小説ではなく冒険小説。殺人鬼VS明智小五郎という展開は面白い(笑)『少年探偵団』シリーズのような平和な展開も好きですがこのエログロ的な展開も好きですね(笑)光文社文庫の全集も良いですが、創元推理文庫は挿絵が入ってるのが良いですね(笑)2010/08/25

えみりん☆

12
ハラハラドキドキしながら読んで、明智小五郎が出てきたらホッとしました。いつものあの冷静さを失っているところは、文代さんの命がかかっているからと思いながらも、最後の対決は息をのむものがありました。2014/08/04

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