中公新書<br> 物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国

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中公新書
物語 ウクライナの歴史 ヨーロッパ最後の大国

  • 著者名:黒川祐次【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 中央公論新社(2013/11発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121016553

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内容説明

ロシア帝国やソヴィエト連邦のもとで長く忍従を強いられながらも、独自の文化を失わず、有為の人材を輩出し続けたウクライナ。不撓不屈のアイデンティティは、どのように育まれてきたのか。スキタイの興亡、キエフ・ルーシ公国の隆盛、コサックの活躍から、一九九一年の新生ウクライナ誕生まで、この地をめぐる歴史を俯瞰。人口五〇〇〇万を数え、ロシアに次ぐヨーロッパ第二の広い国土を持つ、知られざる「大国」の素顔に迫る。

目次

第1章 スキタイ―騎馬と黄金の民族
第2章 キエフ・ルーシ―ヨーロッパの大国
第3章 リトアニア・ポーランドの時代
第4章 コサックの栄光と挫折
第5章 ロシア・オーストリア両帝国の支配
第6章 中央ラーダ―つかの間の独立
第7章 ソ連の時代
第8章 三五〇年間待った独立

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

236
ウクライナもヨーロッパの大国のひとつで非常に複雑な事情を持ってることを知った。歴史的にはロシアに恨みを持ってる印象だったがクリミアを見る限り、親ロシア派もいることも知らなかった。とてもためになった。2014/08/22

skunk_c

152
著者は外交官で学者にありがちな堅さがなく読みやすい。政治はもちろん文化にも目配せが利いており、古代から諸民族の通路、特に近世以降ロシアとポーランド(リトアニア)の間にある国として、まさに「振り回されて」来たことが分かる。特に東部は長くロシアの下にあり、炭鉱夫としてロシア人が特に都市部に流入してきた(これは読前の予想どおりだった)こと、ユニエイトと呼ばれるカトリックの流れの入った信仰が特に西部に多いことなど、今の紛争のバックボーンとなる歴史的要素が、さりげなく盛り込まれている。今こそ読まれるべき本と思う。2022/03/02

1959のコールマン

130
☆5。遅ればせながら、ウクライナの歴史を読んでみた。読んでみた第一印象は・・・もうゴチャゴチャ。他国に征服されていた時期が長すぎるせいか、また、色んな民族がこの土地に関わってきたせいか、頭の中が混乱しっぱなし。しょうがないので近世のみに絞って読み直してみた。すると、現在の戦争の火種がちらほらと記述されている。ビックリしたのはフルシチョフのクリミアの移管。安易にしてしまった政策が・・・。ちなみに記述は20世紀まで。でも下手なウクライナものを読むよりこれを読む事で大分今回の戦争を理解出来るだろう。推薦本。2022/03/24

129
02年。09年再版。13年電子書籍版。ウクライナ戦争が始まって一年になろうとしているいまこそ読んでおくべき一冊■複雑な歴史であり時に教科書的な説明になるのはやむを得ないのだが、丁寧で真摯な語り口、外交官として(駐ウクライナ大使ならでは)の視点には好感が持てる■東西だけでなく黒海を経て南とも交わる交差点として、様々な人々が行き交ったことが作家や音楽家、画家、科学者など多士済々な人物を生んだ一因だったのだろう(続く)2023/02/15

速読おやじ

129
20年前に出版された新書が、皮肉な事にまた注目されている。ウクライナのルーツであるルーシ・キエフ公国は巨大な国であったようだ。その後ルーシという名はロシアに取られ、常に隣国からの支配を受け続けた国だ。肥沃な土地、地政学的に非常に重要な場所に位置しているが故の事だ。勇敢なコサックもウクライナからだ。ロシアに次いで国土は欧州第二の面積を持つ巨大な国であることを改めて知った。毎日の様に報道で見るウクライナの地図、都市の名前、この書でも要所要所で出てくる。美しく、文化芸術にも優れた国、平和を願わずにはいられない。2022/05/01

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