内容説明
太平洋戦争が終結して半世紀以上の年月が流れている。しかし、この戦争のもつ意味や問題は今でも取りざたされている。太平洋戦争とは一体どのような戦争だったのだろうか。二度とおこしてはならない悲劇の歴史ではあるが、この戦争なくして現在のアジアや日本を語ることはできない。とくに日本にとっては軍国主義から民主主義国家へと変貌を遂げた、大きな転換のきっかけともなっているのだ。だが、中学・高校では時間的な制約もあって、近現代史、ことに太平洋戦争はあまり学ばれることなく通過してしまう。本書は太平洋戦争の原因から経過、結末などをわかりやすい文体で綴った入門書となっているので、誰にでも無理なく読める一冊。また、当時の日常生活や国民が統制された現実などを、豊富な写真と資料で展開している。語り継ぐべき教訓は、次代へしっかりと伝えていくべきだとする、歴史の認識が新たになる好著。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kaz
6
浅田次郎の「終わらざる夏」を読んで、太平洋戦争の詳細を知りたいと思い数年ぶりに再読。特に、アッツ島については、単語としては知っていたが、地理的な位置とか当時の日本にとっての重要性とか、そういったことには無知だったので、非常に勉強になった。当時の世相、民意、世界情勢など、様々な要素を知っていないと、太平洋戦争について簡単には語れないなと再認識した。2015/01/21
山中鉄平
1
太平洋戦争の原因から終結までを図などを交えながら分かりやすくまとめてあり、この時代に疎い私にはありがたい本だった。山本五十六がミッドウェーの戦でミスをおかしていたことを初めて知った。もう少し知恵を絞れば最悪の事態を避けられるチャンスはあっただろうがそうしたところでその後の日本がより良くなってかどうか分からぬ。何にしろその時の日本は誤った選択と決断をしたと言っていいだろう。今の日本はより良く進んでいるだろうか?問われるべきは「今」だろう。2025/01/13
綾
1
きっかけは『永遠の0』だった。『永遠の0』を読み、戦争は繰り返してはいけないと感じた。でも百田さんの作品は真実と違う、と批判を見かけた。私は戦争を知らない世代だし、本を読めば内容そのまま真実だと信じてしまう。だからちゃんと知りたくなった。 本書は複雑な戦争史がわかり易く書かれていて、原因や流れ、原爆被害や軍部の奢りなどよく理解できた。戦後70年たった今、戦争の悲惨さを後世へ伝えるのは体験者ではなく見聞者へと変わっていく。無関心が一番良くないと思った。2015/08/18
黒胡麻
1
太平洋戦争の基本的な流れを復習したくて読んだ。2013/08/21