内容説明
いったい彼女は誰なのか?隠されてきた過去に彼は愕然とした。■マルコは、恋人との将来を考えあぐねていた。アントーニアとはすでに一年も同棲している。美しいが出生のあやしいアントーニアは、愛人としては理想の女でも、妻としてはふさわしくない。彼女は、画家ステファンの出世作《鏡の女》のヌード・モデルでもある。ミラノの名門一族とされるマルコの両親は、人前で裸をさらす女性との結婚を決して許さないだろう。「見ておいてほしいものがあるんです」あるパーティーで、偶然出くわしたステファンに、マルコは一枚の絵を見せられる。《鏡の女》とそっくりの絵――だが、モデルは間違いなく別人だ。アントーニアに瓜二つの女がいるというのか?そこには、マルコが知るはずもなかった真実が秘められていた。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
25
なんとなく感想を書きにくいのはなぜだろう。一年も同棲している彼女がいるのに家族に正式に紹介できないヒーロー。家柄とか名声とかいわゆる世間体に縛られているのはヒーローだけじゃなくてヒロインも同様。うう、しんねりねっとり、情熱より情念って感じで重たい。愛し合っているのに互いを信じきれず心理的な距離を置きつつ、でも離れて暮らすのは耐えられないというジレンマ。長崎真央子さんのコミックにはぴったりな原作かも。心理描写がお上手なので引き込まれた。どんな名家出身でも家族に祝福され愛する人と結婚したい気持ちは同じなのね。2015/12/02
糸車
23
地味に蔵書整理中。カゴに入れている本のタイトルをざっと眺めてこれはもういいか…と思って取り出し、よせばいいのに読んでしまう。そして迷う。結果、またカゴへ戻ってしまうというループ。家柄のいいヒーローの身勝手さにムカつきながら、終盤の彼の頑張りにホッとしてしまう。このままの関係でいいと自分に納得させ、でも心の奥では二人で築く未来を夢見てしまうヒロインの気持ちも分かるから複雑なのよね。2018/07/20
こえん
1
再読。「ヒロインがモデルの裸婦画」が鍵に。ヒーローが1年一緒に暮らしたヒロインのことを、本気で知ろうとしていなかったと悟るところがお気に入り。2009/07/06
romaco
0
★★★ 画家は結局いい人なのか・・・2011/02/12
こえん
0
再読。ヒロインの実父がなんだか、というカンジ…ヒーローにやりこめられるところは見てみたかったかも。2010/06/04
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