内容説明
日本人の歴史観を規定したラジオ原作本「眞相箱」の謎に迫る!
これは一体「真相」か「洗脳」か!? 敗戦後、GHQ占領政策の一環として制作されたラジオ番組「眞相箱」。歴史の真実に巧妙に虚偽を散りばめながら日本の“犯罪”を日本のお茶の間に告発し続け、“帝国主義の悪が民主主義の正義に屈した”という観念を植え付けた。本書は「眞相箱」を採録した貴重な本を復刻し、GHQの巧妙な操作を櫻井よしこ氏が詳細に解析する。戦後日本人の歴史観を紐解き、戦争とは何か、日本人はどうあるべきかを問う問題作。戦後日本人の歴史観はこうして歪められた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
金吾
22
日本人は性善説に近い考えをしがちであり、他人の言うことを信じやすく、また論理的に物事を考えそれを主張することを得意としていないため洗脳されやすいのではないかと思います。内容としては日本人の情緒的な弱点があぶりだされており参考になりました。2022/02/17
かやは
7
GHQによるラジオ番組、「眞相箱」についての本。三分の二ほどが「眞相箱」をそのまま掲載している。もう少し解説を多くしてくれるともっとよみやすかったかな、と思った。日本が悪、米国が正義、の論調で進む「眞相箱」だが、戦況の説明などは当時を知るうえでの資料として役立つようだ。私たちの今の価値観に、GHQのこうした作為があったことは知っておくべきだと思う。2013/05/15
ue3104
6
日本が第二次世界大戦で敗北した後、日本が完全な悪者だったということを国民に植え付けるために、GHQが作ったラジオ番組の内容がまとめられている。 歴史は勝った方が作っていくのだということの好例。2021/07/31
hamham
5
おそろしい。本文を読んだところで「うんうん、そういうことだったのか」と納得しかけて、その後の解説でハッとする。もっともらしい嘘の真実に、欺瞞だと分っていても何度も騙されかける(私がアホなだけかもしれない)。とにかく全てが「もっともらしく」、このもっともらしさを刷り込まれたのが今の私たちの歴史観なのだと思うとぞっとする。2013/10/28
mikky32
5
「連合国・GHQが世界の正義、日本は裁かれて当然」それはもちろん間違っている。けれどあの戦争はやっぱり、どんな言い分があるにせよ「侵略戦争ではなかった」というのは詭弁だと思う。他国の侵略を早くから始めておいて日本が同じことを始めたらよってたかって叩いたヨーロッパ側に日本だけが糾弾されるのはおかしい、ということは強く思うけれど、結局連合国側も日本も五十歩百歩で、世界の時流に早く乗ったか遅かったかの違いだけ。ただし、その「世界の時流=帝国主義・侵略による自国の権益拡大」が間違っているということは、当然のこと。2011/10/07