内容説明
済州島は、朝鮮半島から約80キロメートル、日本の対馬から約240キロメートル離れた海上に位置する、人口約54万人の島である。深く韓国に根をおろしているが、この島独特の雰囲気があり、気候、風光、ことば、生活様式など、すべてが本土とどことなく違っている。本書は、「海女の島」といわれる済州島の女性たちの生きざまを通じて、「もう一つの韓国」の実像に迫るノンフィクションである。独立心、労働意欲が高く、結婚、出産後も仕事をやめない。彼女たちのことを著者は、「世界でいちばん強い女たち」と表現する。彼女たちのあいだには、それを描く著者を含めて「日本をめざす」というテーマが根強くあるのだという。その生きざまはいずれも、現在の日本では「特異な苦労話」に属するのかもしれない。だが、同時に伝わってくるのは、われわれ日本人が過去に置き忘れてしまった「何か」である。ベストセラー『スカートの風』の著者が描く意欲作。
目次
はじめに 日本という国の「なつかしさ」
第1章 済州島海女の世界
第2章 ムンジャの純情
第3章 磯辺の光景、海辺の神々
第4章 日本の海で潜る済州島海女
第5章 女が仕切る島
第6章 在日済州島人の話
終わりに ある姉妹校の交流から
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