内容説明
名作『銀河鉄道の夜』の幻の第5次稿には、ダイヤモンドの隠し場所を記す暗号があった……! 妻と息子が誘拐された! 童話作家修行中の中瀬研二(なかせけんじ)は、誘拐犯の思惑を探る。狙いは、妻・稔美(としみ)が、亡き父から在処を知らされていたらしいダイヤモンド!? 誘拐犯たちに先回りして家族を救出するため、研二は賢治童話の謎を探り始める。 注目気鋭の第一長編、登場!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
103
誘拐物でありながら、宮沢賢治の文献から隠された秘宝の在処を読み解く冒険小説的妙味、さらに秘密結社による日本征服計画、そして拉致された人妻の凌辱劇と思いつくものをどんどん放り込んだ鯨氏の離れ業。その全てが調和し、バランスを保っているとは云い難いがこのような芸当に挑んだ鯨氏のチャレンジ精神は評価に値する。また鯨作品の妙味は過去の文献、史実から読み解かれる鯨流新事実の開陳にある。我々の知らない宮沢賢治の世界は本書のサブタイトルにあるようにまさに迷宮。自由な発想と突飛な設定。次回もこの作者独特の物語を期待したい。2018/05/20
セウテス
51
鯨氏の初長編ミステリーです。宮沢賢治氏の「銀河鉄道の夜」には、幻の第五行が存在した。その中には時価百億にもなるという、ダイヤモンド鉱脈の場所が記されていたらしい。妻と息子を拐われた主人公は、宮沢賢治の作品の秘密を解いて、二人を救い出そうとする。童話に隠された謎ときが、サスペンス感満載で話が進みます。宮沢賢治の蘊蓄や作品の説明は、それだけを読んでも楽しく意外な犯人まで伏線もしっかりあって、休む事なく推理を堪能できます。それだけに派手なバイオレンスシーンや監禁シーンは、必用だったのか疑問を感じてしまいました。2015/02/15
ちょこまーぶる
46
もう少し深く読めたら良かったのになぁ~と思う一冊でした。自分に宮沢賢治の知識が不足していて、謎解きについていけなかった感があり、知識があったらもっと面白かったんじゃないかなと思いました。そして、皆さんがおっしゃる通り性的描写はもう少し少なめでも良かったんじゃないかな?とも思ってしまいました。でも、謎解きの過程は、ワクワクしながら読み進めた事ができましたし、想像外の展開もあって楽しめましたよ。それにしても、七色に光るダイヤモンドなんてあったらルパンと峰不二子がほっとかないですよね。2021/12/26
coco夏ko10角
20
デビュー2冊目・初の長編、著作は何冊か読んだけどこれはちょっと。とにかく誘拐された妻が何日にもわたってひどい目にあってるから鬱々してくる。黒幕がわかりやすいし、内容に対して長く感じた。2018/01/23
ダークスター
14
『邪馬台国はどこですか?』も面白かったが、この作品も中々でした。宮沢賢治、まだ読んでない作品もあるし、今度読んでみようかなぁ。2018/09/03
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