内容説明
椰子の実を頭にのせ続けて四十年の高僧。落ちてくるドリアンの実をただ待つだけの青年。喧噪と混沌の街を暴走する命しらずの自転車。香港返還の日に高級レストランで食い続けるふとった男。清濁併せ呑んだガンジスのように、聖と俗が渾然一体となったアジアの真景が乱反射する、著者会心の短編小説集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mr.lupin
34
中島らもさんの著書初読み。コミカルな表紙に惹かれてほぼ何の予備知識も持たずに読了したが、アジアの国々を舞台にした短編集だった。世界にはイロイロな食文化があり、それを面白おかしく紹介していたりして楽しむ事ができたし、それぞれの国の伝統文化も垣間見る事ができた。でも相変わらずインドはディープな国だなー。らもさんの他の著書もまた手にしてみたい。⭐⭐⭐★★2023/01/14
きょん
5
アジアの各都市を舞台にした短編集。ひとつひとつがアジアの国の匂いや風、体温を感じさせる秀作。2014/06/25
fumikaze
0
2002.12.09 読了。中島らもは面白い。○
冬
0
大槻ケンヂが出てきたことにちょっと笑った。海外を舞台にした短編集で、家やカフェでじっくり読むよりも移動中にぱらっとめくりたい感じの本。それこそ旅のお供に良さそう。娼婦を買ってもらった童貞の話が好きです。
yoshi
0
らもさんのアジアは、裏も表も一緒に旅してるようなリアルさ。短編集だけど紀行文みたい。また、ゆったりのんびり安くて美味しいローカルフードを食べながら沈没ギリギリのアジア旅に出たいなあ。2014/06/09