- ホーム
- > 電子書籍
- > ビジネス・経営・経済
内容説明
世上行われている構造改革に関する議論には、誤解に基づくものも少なくない。本書ではそれらのどこが「誤解」なのかを明らかにし、正しい処方箋を提示する。
【主な内容】
序 章 構造改革論の四つの誤り
第一章 構造改革の経済学的基礎
第二章 構造改革かマクロ政策か
第三章 「日本的システム=構造問題」説の功罪
第四章 不良債権問題の幻想
第五章 雇用破壊は構造改革ではない
第六章 日本の「失われた十年」の真因とは何か
終 章 政府が真になすべきこと
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
denz
5
本書の主張は構造改革は潜在成長率を上昇させる政策手段で、景気対策としては中立である。とりわけ実質と潜在の成長率のギャップがある時点では逆の効果が生じる。必要なのは金融政策と財政政策であり、後者は実質を押し上げるものの止めれば終わってしまい政府債務が積み上がるだけなので、前者によるインフレ期待を喚起すべきとの主張。必要なのは、金融政策による需要の喚起と潜在成長率を引き上げる構造改革で、財政は公共財提供にとどめるべきだという。もっとも構造改革も産業や雇用の構造ではなく、あくまで各種規制撤廃にとどめるべきとも。2013/01/25
ハンギ
2
2001年、構造改革論が華やかだったときに出た、今で言うリフレ派の本。ちなみにこの本ではリフレの文字は見えない。つまり構造改革(不良債権問題含む)とは局地的な問題であり、バブルから長引いているデフレ不況はマクロ的な問題だから金融緩和が必要という意見のようだ。橋本政権の時に悪化したと見ている。ただ猪瀬直樹さんの構造改革については批判せず。そのあたりはちょっと分かりづらいかもと思った。この本がまだ10年後の今日でも価値があるとすると、マクロ経済学を理解する日本人が少ない事を意味してはいないだろうか。恐ろしい。2012/12/20
nilgilri
0
リフレ派による構造改革論批判。 今読むと納得できる事が多い。2014/12/26




