内容説明
王朝文学のなかでも名高い『伊勢物語』芥川の段。江戸時代、この物語はどのように読まれ、生まれ変わったのだろうか。機知あふれる享受と創造の様相を、さまざまな文芸ジャンルにさぐる。
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目次
第1章 芥川の段について(原文に即して 芥川の段の魅力 ほか)
第2章 小説における享受(西鶴(『好色一代男』「形見の水櫛」 西鶴『西鶴諸国咄』「忍び扇の長歌」)
秋成(『雨月物語』「吉備津の釜」 秋成『くせものがたり』) ほか)
第3章 詩歌における享受(俳諧 川柳 ほか)
第4章 演劇における享受
第5章 絵画への展開(『伊勢物語』絵 文芸における絵画的構図の摂取)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐々葉
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特に伊勢物語第六段「芥川」について詳しい。中学か高校で一度は目にしたことのある人も多いはず。大変読みやすく、一気に読了。2008/10/14
りょく
0
教授の本。『伊勢物語』の中でも「芥川」の章段に絞って近世文学(と絵画)への影響を論じる。①逃避行というスリル②鬼という怪異性③露をめぐる抒情性 の三点が江戸文学での伊勢物語パロディ作品に見られる特徴であり、原作の〈雅〉は色・食などの〈俗〉にずらされていると指摘する。パロディが成立するほど伊勢物語が読者に普及していたのも興味深いが、時期が進むにつれ、伊勢物語らしさが型として確立し、派生していく様子がジャンルごとに順を追って理解できるのが初学者にはわかりやすかった。個人的には川柳に面白く感じる作品が多かった。2021/04/17
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