PHP新書<br> 講談・英語の歴史

個数:1
紙書籍版価格
¥726
  • 電子書籍
  • Reader

PHP新書
講談・英語の歴史

  • 著者名:渡部昇一
  • 価格 ¥640(本体¥582)
  • PHP研究所(2001/07発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784569617046
  • NDC分類:830.2

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

今や世界の国際語。その英語も元々はゲルマンの一方言に過ぎなかった。ブリテン島に進出した後も、方言が多く統一感に欠け、スペリングと発音はバラバラで、言語としての完成からはほど遠い状態。しかも歴史的には、ヴァイキングの襲撃、フランス語の公的使用など、常に外国語の脅威にさらされてきた。このように言語としても未完成で、英国内における地位も不安定な英語が、いかに成り上がっていったのか。古英語・中英語・近代英語とは何か。時代を経るにつれ、いかに簡略化し文法が確立されていったか。地名や人名の歴史、その言葉のできた時代背景まで理解できる語源の魅力とは? 印刷技術の発達と標準英語の普及との関わり……。最後に、国語教育のための英語教育のすすめ、文法とボキャブラリーの重要性を強調するなど、これからの語学教育のあり方にも一石を投じる。1500年に及ぶその波乱万丈の歴史を英国史と絡めて解説。英語通・歴史通になる一冊。

目次

序章 国際語としての英語
第1章 英語はどのように生まれたか
第2章 中英語の時代
第3章 近代英語から国際英語へ
第4章 日本語と英語―一老英語学者の国語観

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

かしまさ

12
英語の成り立ちについて噛み砕いて説明されている本。英語はもともとドイツ語だったとか、ペストで知識人がいなくなった間に発音が前線違くなっちゃったとか、フランス語の外来語を大量に取り込んだとか、大学て習った気がする話が時系列的に語られる。日本語と中国語の関係にもちょっと似てますね。2021/02/02

厩火事

5
英語の歴史を知れば知るほど親近感を感じる今日この頃 高校までの英語では教えてくれない視点なんで新鮮でなりません。語り口調は軽くて読みやすいです。2017/04/29

yamomappi

4
昔から確固たるものとして存在する国際語と捉えていた英語や英文法も、かなり紆余曲折を経て最近ようやく出来上がったのだと知って驚いた。学生の頃から英文法を神経質に教わって、完璧な英語を捻り出す作業を繰り返してる日本人がアホみたいだな。だけど歴史を知れば、かなり英語に愛着が湧いて、使うのにも自信が出そうだ。英語自体、ゲルマン人の方言から始まり、フランス語やラテン語と交わり、近代に入ってようやくごちゃごちゃだった英文法も統一され、アメリカの影響も受けながら洗練された幸運な生き物。これからも、変化し続けるのだろう。2022/05/29

JS

2
コトバの成り立ちをたどると、どのようなプロセスで異文化を吸収し、また、異文化に対してどのようなスタンスが採られてきたかが分かって楽しい。 外部の知識を取り入れる際は、外来語を使うほうが母国語という母親的な生々しさから切り離されて却って扱いやすく、また、人間が心のなかを表現する時はイギリス人でも日本人でも「大和言葉」を使う傾向がある。少し前にたまたま読んだ「げんきな日本論」にもこれにつながる話があり、こういう偶然のつながりが乱読の醍醐味。2016/11/17

shimashimaon

1
#kindleunlimited 古英語、中英語、近代英語へと変遷する歴史と、我が国の国語教育についての小論。古英語は定冠詞の数や動詞の不規則変化が多かった等、ドイツ語に近いため英語研究の本場はドイツだったという。格別面白いのは1066年のノーマン・コンクエストとフランス語の影響。そして近代英語におけるラテン語から語彙を増やしたヒューマニズム(遅れたルネサンス)と優しい言葉で表現しようというピュアリズムの対比が興味深い。難しいという印象があったシェークスピアも、歴史的背景知識を持って読んだら面白そうだ。2021/06/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/78200
  • ご注意事項