光文社文庫<br> 屍蝶の沼 - 長編ホラーミステリー

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光文社文庫
屍蝶の沼 - 長編ホラーミステリー

  • 著者名:司凍季
  • 価格 ¥550(本体¥500)
  • 光文社(2014/01発売)
  • ポイント 5pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334731120
  • NDC分類:913.6

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内容説明

中国地方の山間(やまあい)の町で起きた美少女惨殺事件。死体には犯人の猟奇的な刻印が残されていた。「羽室新報」の稲葉菜月は、かつての恋人でフリーライターの高野舜と事件を追うが、町に残る因習に阻まれる。やがて、新たな惨殺死体の発見を契機に、二十年前に隠蔽された〃謎〃に絡む驚愕の真実が浮上してきた。本格派の著者が、ホラーと社会推理を融合させた意欲作!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Bugsy Malone

73
閉鎖的な町の真っ暗な森、その森の中ある幽霊沼。そこで発見された、肌が焼けたように黒く変色した少女の全裸死体。住民達も何処か様子がおかしい。まるで何かを隠しているような。いったいこの町で何が起きているのか。それが知りたくて、ついついページを捲ってしまいました。終盤、真相を解明する辺りは、もう少しじっくり描いた方が良かった様な気もしますが、それでも面白かった。2018/02/13

はつばあば

59
読み友さんのレビューに誘われて・・ノッてしまった。どうしてこれがホラー?と読み進めて、最後の犯人がわかった時点で納得。戦時中のツケはいつまでも残っている。近隣の諸国だけでなく、この鬱蒼とした森の中の沼にも。町の人達は知らない、何が隠されているのか。製薬会社にこれまた悪の代名詞のように言われる代議士先生、そして医者、天下の公務員達がひた隠しするもの・・。お名前も初めて知った初作家さんですが、他のを読んでみても面白いかも(^^♪2018/02/18

Yu。

26
中国地方のとある山間の町(本家)から更に山奥に入った集落(飛地)にある(通称)幽霊沼で無残にも動物に食い荒らされた黒焦げ状態の行方不明少女の死体が発見されるのだが、そこは地元の者達にとっては忌地として恐れられる場所であり、またその被害者の周辺を取材していくうちに。。おもしろい!!悪しき時代のツケが今になって罪なき我々国民に払わされるという風刺的な意味合いがホラー仕立てで描かれる土俗ミステリ。2017/02/25

はんく

4
内容は既に散々他の方が書いているので触れないが冒頭の怪奇幻想的な風景を描いた匿名投稿からグイグイと引き込まれる。閉鎖的な町の陰鬱とした空気、不可解な事件、背後に見え隠れする巨悪の影さらには関係者それぞれが抱える心情とその闇が過不足なく卓越した文章で描かれていてかなり出来が良い。本格風でもありどこか幻想的でもあり社会的なテーマもしっかり内包したなかなか高い志で書かれた佳作だと思う。全く退屈することなく読めた。2018/05/13

二葉

3
背景といい、文章といい過去に読んだ作者の作品では一番のベスト。途中に描かれする被害者の見る幻想的なシーンもいいアクセントになって読ませる。主人公の前で登場人物の一人が発病する場面がかなり怖い2019/10/12

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