内容説明
結婚回避――共通の思いを抱く二人は、しばし見せかけの恋人同士になることに。■午前八時十五分発ロンドン行き列車の食堂車に座っていたベロニカは、発車間際にあわただしく列車に乗りこんできた男性に目を奪われた。ロンドンでも著名な大企業を率いる、実業家のファーガス・カバナだ。彼を見て、ベロニカはとっさに決断した。「どうぞおかけになって」さりげなく彼に相席を勧める。彼女の魅力に引きつけられたファーガスは、申し出を受けた。ベロニカは今日、いとこの結婚式に出席することになっていたが、花婿候補を押しつけてきそうな母親をかわすために、とりあえず結婚式にエスコートしてくれる男性を探していたのだ。独身で資産家のファーガスなら、母も納得するだろう。彼のほうも、妹たちに冴えない花嫁候補を挙げられ、閉口していた。互いの立場を理解した二人は、しばらく恋人役を演じることにする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
2
文句のつけようのないふたりです。愛情深く誠実で理性的でユーモアのセンスもあって、ワーカホリックなヒロイン&ヒーロー。どちらも身内から結婚を勧められているけれど、本人にはそのつもりがない。ふたりとも別のお話に登場したときからとっても魅力があって、期待を裏切らない素敵さで嬉しい。割と淡々とした話なんですが、ちょっとほろりとさせられたり、家族愛にじわっときたり、なんの見返りもなしに自分を求め、愛してくれる男性に出会えることの有難さとか・・・、このヒーローは百点満点をつけてあげたい。ロマンスってこういうお話よね。2014/01/19
ちはや
0
2001.4.16 ★★★ スピンオフ：R1618恋の味つけ、R1635パンドラの夢
こえん
0
便宜的に婚約者を演じてくれる相手との出会いのきっかけを、しっかり掴む頭の良いヒロインがナイス。やっぱり便宜的な婚約者が欲しかったヒーローとの遣り取りがナイス。「パンドラの夢」で魅力的と思ったヒーローはやっぱり良かった。2009/03/19
