中公新書<br> 月をめざした二人の科学者 アポロとスプートニクの軌跡

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中公新書
月をめざした二人の科学者 アポロとスプートニクの軌跡

  • 著者名:的川泰宣【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 中央公論新社(2013/11発売)
  • 中央公論新社 GW特大フェア ポイント40倍!(~5/12)
  • ポイント 320pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121015662

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内容説明

宇宙開発競争をくりひろげた冷戦期の米ソは、それぞれ稀有な才能を擁していた。ソ連には、粛清で強制収容所に送られながら、後に共産党中央委員会を「恫喝」して世界初の人工衛星スプートニクを打ち上げたコロリョフ。アメリカには、「ナチスのミサイル開発者」と白眼視されながらも、アポロ計画を成功に導いたフォン・ブラウン。遠く離れた地にありながら、同じように少年の日の夢を追い、宇宙をめざした二人の軌跡。

目次

第1章 生い立ち
第2章 粛清とファシズムと
第3章 V‐2からの出発
第4章 人工の星をめざして
第5章 有人飛行への先陣
第6章 月への助走
第7章 ジェミニ計画とコロリョフの死
第8章 月着陸とフォン・ブラウンの死

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kinkin

83
映画『ファーストマン』が気になっている。近くの映画館では上映の予定がないようだ。この本はドイツからアメリカに渡った科学者フォン・ブラウンとソ連のコロリョフという科学者が宇宙での競争を始める話だ。スプートニクやガガーリンによる有人飛行で先陣をとったソ連に国の威信をかけたアメリカ。アメリカはジェミニからアポロ11号による月面着陸を行う。今から半世紀前に月に人を送り込んだのだからすごい。その頃日本では銀行や会社では計算にそろばんを使っていたことから当時の科学のすごさがわかる。テスト中に犠牲者も多かったようだ。2019/03/09

Miyoshi Hirotaka

32
フォン・ブラウンとコロリョフ。神が悪戯のように同時期に世に送り出した二人の天才。二人とも月へ行くことを少年時代に夢見て、その夢を生きる目的にまでに高めた。科学者としての道は平坦ではなかった。コロリョフは、粛清に会い6年の囚人生活を送った。フォン・ブラウンは米国に帰化が認められるまで5年の捕虜生活を余儀なくされた。宇宙開発は軍事と政治に密接に関係する。時の政権との駆け引きも並大抵のことではなかった。二人は生前、相見える機会はなかった。今日享受している宇宙開発の成果は、両雄の命を賭けたしのぎ合いの延長にある。2018/11/24

Kentaro

22
宇宙開発競争を繰り広げた冷戦期の米ソはそれぞれ稀有な才能を要していた。ソ連には粛清で強制収容所に送られながら、世界初の人工衛星スプートニクを打ち上げたコロニョフ。アメリカにはナチスのミサイル開発者と白眼視されながらも、アポロ計画を成功に導いたフォンブラウン。この宇宙を目指した二人の軌跡をおっている。二大大国のライバル対決はこの二人の対決と言っても良い。当時アメリカはロシアの開発力を完全に見くびっていた。だからこそアポロ計画を成功するために力を注ぎ、ソ連を見返してやるとの思いもソの実現に力を貸したのだろう。2019/01/26

kochi

18
60年代、米ソの競争が各方面で行われていて、宇宙空間もその例外ではなかったが、米ソの月探査計画の源流は、ナチスドイツのロケット兵器V2にまでさかのぼれる。本書では、そのV2にかかわりを持つフォン・ブラウンとコロリョフという二人の科学者を中心に、米ソの手に汗握る宇宙開発競争を興味深く描いている。生まれた国や時代の状況に翻弄されながら、米ソの開発競争の中心に位置した二人。大戦後、ソ連がなぜロケット開発で先行したのか?米国がなぜ追いついて/追い越すことができたのか? 気が付けば、読者は、別の地平へ誘われている。2018/09/26

ちゃま坊

18
「NHK映像の世紀」で米ソの宇宙開発競争をやっていた。二人の天才科学者とはドイツのフォン・ブラウンとソ連のコロリョフのこと。話はヒトラーやスターリンの戦争時代から始まる。ロケット開発はミサイル兵器の歴史でもある。ドイツのV2ロケットから始まり米ソの大陸間弾道ミサイルまで、軍事目的で開発競争が長く続いた。今の北朝鮮のミサイル開発もこれを追いかけているのだろう。人類が月に行ってからもうすぐ50年たつ。今の技術でもやるとなると簡単ではなさそうだ。2017/12/27

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