内容説明
旧石器時代の遺跡の洞窟から人骨が――調査に協力したギデオンの鑑定で、人骨は旧石器時代のものではなく、死後数年しかたっていないことが明らかに。ギデオンは、以前に先史文化研究所で捏造事件が起きた時、行方不明者が出た事実を知るが……複雑に絡みあう人類学上の謎と殺人の真相にスケルトン探偵が挑む!/掲出の書影は底本のものです
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kagetrasama-aoi(葵・橘)
38
「スケルトン探偵シリーズ」第九作目。今回の舞台はフランスのレゼジー村です。ギデオン夫妻は研究休暇を利用してヨーロッパ旅行を。ネアンデルタールやクロマニヨン人の遺跡が沢山ある土地、先史文化研究所があります。ギデオンの白骨の鑑定はいつもながらドキドキです。でも謎解きもですがネアンデルタール論争がとっても面白くって興味津々でした。流石にフランスはお料理が美味しそうです。そして夫妻が泊まったホテル・クロマニヨン、実在します。ネットで見ましたが凄く素敵なホテルです、背面が岩壁なんですね!一度行ってみたいです。2023/10/03
absinthe
21
これも遺跡発掘と殺人事件の謎ときを絡めた傑作。これはかつての発掘で行われた捏造疑惑に絡む。(このシリーズは大半がそうなのだが)いつものパターンだなぁと思いながら新鮮味が失われないのはさすがだ。
Tetchy
9
キャラクターに魅力があるとそれだけで作者の勝ちは決まったものである。私の場合はそれに文体が加わってくるのだがこのギデオン・オリヴァーシリーズ、いやアーロン・エルキンズ一連の作品群の醸し出す独特のユーモアとウィットに溢れた作品は本当に毎回心地よく愉しませてくれる。またミステリを読む楽しみの1つに自分の知識を増やしてくれる事というのがあるが、この骨の専門家のお話にはその辺が横溢しており、かつ全体のユーモアのスパイスとして十分に活かされているのが良い。2009/05/01
Radwynn
7
クロマニヨン人の洞窟で見つかった現代人の人骨を鑑定する為に、以前共に事件を解決したことのあるフランス警察のジョリ警部の元に駆けつけたギデオンだったが— 事件の背景にある古代史にまつわる捏造事件の疑惑と、再び起こる殺人事件。ジョリ警部の初登場は邦訳第1弾『古い骨』なので、お久しぶりのご対面。とある「when」についてはそれ鑑定で解るだろ、なツッコミ入れたいw 解決に向けての収束部分がご都合主義な感もあるけど、今回はジュリーが居るからゆるす、な気分w ジョリ警部のキャラも好きw2015/09/08
kagetrasama-aoi(葵・橘)
6
今回の舞台はフランスのドルドーニュ。ネアンデルタールやクロマニヨン人の遺跡が沢山存在する土地みたい。フランスということで、懐かしいジョリ警部再登場。ギデオンはジュリーと共に研究休暇でヨーロッパへ旅行してます。謎解きよりネアンデルタール論争が面白い(o^∇^o)。先史文化研究所の人達も個性が際立って読んでいて面白かったです。流石にフランスはお料理が美味しそう!ロブスターと甲殻類の汁入りラビオリとか、鴨肉料理とか。前々作辺りからギデオン達年をとらなくなったみたい。シリーズ物の場合仕方ありませんね。2014/12/03