内容説明
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本書のテーマである『「老人と子供」統合ケア』は、高齢者ケアの新しい姿を追及するなかで登場したものである。例えば「おもちゃ美術館」を老人ホームや病院などのなかにつくり、地域の子どもたちがそこに自由に出入りできるようにすることで、世代間交流や地域に開かれたケアの姿を実現させていく、といった試みがすでに始まっている。本書は、こうした新しいケアの試みについて、さまざまな分野の実践家や研究者が集まり、研究会を行ってきた成果をまとめたもの。その内容は多岐にわたり、なぜ今こうしたケアが求められるのかという基本論から、統合ケアのもたらす効果についての実証調査、日本国内での現状に関する自治体アンケート、先駆的な取り組みに関するケース・スタディないし実例報告、そして「老人と子ども」統合ケアを積極的に進めている諸外国の動向調査(フィンランド、イギリスなど)を含む内容となっている。
目次
第1部 総論(人間の三世代モデル―新しい高齢化社会のビジョンへ)
第2部 実態調査と分析(「老人と子ども」統合ケアについて 世代間交流の効果に関するミクロ調査 「老人と子ども」統合ケアに関する自治体の取組み状況調査 世代間の所得移転と世代間交流による少子化対策の可能性 「老人と子ども」統合ケアにおける環境デザイン的考察)
第3部 事例と考察(「老人と子ども」統合ケアに関する先駆的試み 調査事例の概要)
資料 自治体における「老人と子ども」交流事業事例集―『「老人と子ども」世代間交流に関する自治体調査』から