内容説明
仕事もイヤになり、恋人もいないOLが下着ドロに手錠をかけた。頭に来てベランダにつなぎ、顔も見ないで外出してしまう。残された泥棒はなんとか逃げようとするのだが──。意外な犯人の正体とラストシーンが印象的な表題作をはじめ、人生に追い詰められた人々が見せる、切ない真実を描く極上の短編集。(講談社文庫)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
71
4つの短篇集。 かつての恩師が下着泥棒だった「手首の問題」 だまった時間があるのを、天使が通ったという話がでてくる「天使の通り道」 自殺するために来たホテルでのできごと「断崖」 入水心中をしたつもりが違う事件になっていく「みれん」2011/04/30
ノンケ女医長
19
さすがと思わせる、見事な短編集。1996年頃の作品で、とても懐かしい読みやすさがあった。裏表紙には「切ない真実を描く」とあるが、私はそうは思わなかった。特に「断崖」の編が実に見事。命を懸けるしかない状況にまで追い詰められた人の心理と行動は、読みながら引き込まれてしまうし、読み終わったあとにも登場人物たちの孤独さと、他に方法はなかったのか悩んだ。助けを差し伸べられる恵子は、かなり魅力的で、そして闇を多く抱えた女性なのだろうと推察もできた。タイトル編は、なんとなくコミカルな感じ。2022/11/09
moonanddai
10
(個人的な感慨なのですが、疲れた時の赤川次郎ですW。)本当にこの人の話は、シチュエーションが豊富…、ですがご都合主義すぎるところも、これありですかね…。今回は「犯罪小説」的なもので、追い込まれた者の哀れが語られている。とは言え、4編のうち3篇は「使い込み」が直接、間接な原因で、そういう意味では画一的か…WW。2025/06/04
coco夏ko10角
7
シリーズものの賑やかな感じと違い苦味のある4つの話が詰まった短編集。「手首の問題」の最後の方は「おぉ……」となってしまった。他の小説でもこれやっちゃうの読んだことあるけど、故意にこれをやるのって実際可能なのかな?「みれん」はラストこうするしかなかったのかな……信代の気持ちを考えるとなんとも……。2013/03/26
わか
5
なんか突っ込み所が数ヶ所あったけど、次から次へといろいろ楽しく読めました。赤川次郎さんはきっと頭が良いからアイデア先行で細かい所は気にしないんだろうなー。2017/04/10
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