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内容説明
人は、どんな言葉と出会うかによって人生観、世界観が大きく左右される。
迷いを断ち切る言葉、知恵を授けてくれる言葉、心を癒す言葉…。
本書は、古今東西の寓話、聖典、思想家、詩人らの一言一句を題材に、人間の本質について思索をめぐらせたエッセイ集である。
イソップ、仏陀、ゲーテをはじめ、石川五右衛門「世に盗人の種は尽きまじ」、ゴーゴリ「諸君、この世は退屈だ!」といった異色の名言も登場。
世の常識に冷や水を浴びせつつ、読者を「ことばの深淵」に誘い込む。
新しい発見へと導く珠玉の50編。
目次
おまえじゃない、おまえのいる場所だ―イソップ
機事ある者は、必ず機心あり―荘子
人間は万物の尺度である―プロタゴラス
得たきものはしゐて得るがよし―与謝蕪村
運命は、かく扉を叩く―ベートーヴェン
犀の角のように、ただ独り歩め―仏陀
結婚とは、男が自分の権利を半分にした上で、義務を二倍に増やすことだ―ショーペンハウアー
人間として生きるつもりなら、賢さなんか持つべきでない―エラスムス
問いの悪い者には答えるな―荀子
はなよりほかに知る人もなし―蜀山人〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しわじい
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114p 幸福は「ある」ものではない。幸福に「する」ものなのだ。どんな状況や境遇にあっても、幸福は自分で作り出すもの、という自覚がいちばん大切であるはずなのに、人間は、つい、それを見失ってしまう。2012/03/12
しわじい
0
76p 自分こそ自分の友であり、 自分こそ自分の敵である バガヴァット・ギーター 人は、自分の心と仲良くなれたときに悟りが得られるのだ。こうしてはいけない、こんな風に考えるべきではない、と、いつも自分の心と戦っているあいだは、まだ自分が敵であるに等しいのだ、と。2009/04/15
しわじい
0
107p 高級品、銘柄品を、一様に価値あるものだとするブランド志向。価値というものが、まるで、自分の外にあるかのように錯覚している今日の日本を見ていると、僕にはソクラテスのこの言葉が、「価値を生み出す基準は、おまえさん自身なのだよ。モノに価値があるのではなく、それぞれの人間がモノに価値を与えていくものなのだ」と、囁きかけてくれるような気がしてならない。2000/11/20
のり
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聞いたことあるなぁ~って言葉がちらほら登場。わたしには小難しい印象だったので、あまり頭に入ってこなかった。2012/09/05
きたくり
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仏陀、ベートーヴェン、カフカ、正岡子規、聖書、等々・・・の一言を題材にしたエッセイ全50話。それぞれ4ページと短いけれど、どれもずっしりと重みがあった。いろんな時代にいろんな人がいろんなことを考えながら生きて死んでいったのだなぁとしみじみ実感し、何だか感慨無量。2010/10/29