内容説明
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紫式部は母、娘、妻そして娼としての体裁を描くために光源氏をシンボルの男性像として『源氏物語』というマンダラを完成させたのである。それぞれの女性の生き方が現代のわれわれの生き方にもヒントを与えてくれる。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よみ
7
心理療法という、一風変わった角度から源氏物語について解説した一冊。 光の君を取り巻く女性たちを、母、娘、妻、娼の四つに分類してみたり、六条院を箱庭療法に例えてみたりしています。2018/01/29
ヒッチ
2
光源氏が主役とされているけど、実はそうではなく、最初は、女性たちとの対比で出てきたキャラクターであって、ひとりの人物でなくてもよかったかもしれないという解釈、ところが、途中から作者の意図を超えた動きをはじめ、物語にダイナミズムを与えているという見方、また、紫式部が女性の生き方として、娘、妻、娼、母の役割から個へ向かう、自身の自立の過程が表現されているのではないかという指摘など、かなりスリリングで興味深く示唆に富んだ本でした。時代を超えて受け継がれる物語には、様々な見方ができる豊かさに溢れてる!2021/06/02
かりかり
2
☆☆☆ 源氏物語を読んだ人にはぜひおすすめしたい2018/10/20
ミカヅキカゲリ
2
スリリングだった。好きな本を読むのが仕事になっていいな。2011/05/09
鳩人
2
久々河合隼雄ですがこれも再読。そういえば聖娼の概念の自分内ソースはここだった。 筆者が大変源氏物語を好きなのが痛いほど伝わってくるのでその愛を味わう考察本といった趣すらある。この熱とノリで一人のキャラクターに肩入れすると読むにも堪えない一冊の出来上がりだが、むろん老練な筆者は決してそんな隙は見せないのだった。 人物名の食い違いと誤字が妙に目についたのが残念でした。2011/02/14