堕落論

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堕落論

  • 著者名:坂口安吾【著】
  • 価格 ¥572(本体¥520)
  • 新潮社(2013/05発売)
  • 5/5はこどもの日!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~5/6)
  • ポイント 150pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101024028

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内容説明

単に、人生を描くためなら、地球に表紙をかぶせるのが一番正しい――誰もが無頼派と呼んで怪しまぬ安吾は、誰よりも冷徹に時代をねめつけ、誰よりも自由に歴史を嗤い、そして誰よりも言葉について文学について疑い続けた作家だった。どうしても書かねばならぬことを、ただその必要にのみ応じて書きつくすという強靱な意志の軌跡を、新たな視点と詳細な年譜によって辿る決定版評論集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ykmmr (^_^)

156
まず、この人の『一生』や作家としての『才能』や『芸術性』が一言で分からないし、表現不可能である。川端が彼への弔辞で、「すぐれた作家はその人で始まり、その人で終わる。」と語りかけたそうだが、物語に対し、「日本的思考」・「仏教的思考」だけではなく、そこに「ヨーロッパ的」・「キリスト教的」を加味・対称・融合など、様々なやり方で分析。人の『節度』や『天皇制』までも、『堕落』から生み出されたモノと言う解釈は衝撃だが、彼はさらに、「人は堕落するもの。」と加味する。この独自の自論は、彼の『仏教』への傾倒から2023/01/15

132
坂口安吾氏初読みでした。当時の日本に生きながら、メチャクチャ今の日本人かと思ってしまうほど考え方が今風だなぁと思いました。戦中からえらい冷静で当時の日本人の思いや考え、思想や世論とは反対で客観的な考えを持たれていたと思います。敗戦国となった日本において、戦後大事なことは堕落していくことだ、哲学的で衝撃的でインパクトのある言葉でした。2016/07/26

ゴンゾウ@新潮部

107
無頼派作家だけに歯に絹着せない論調は小気味よい。そこに存在する意義があるからこそ美しい。美しいものには必然がある。そういった物の捉え方が彼らしい。太宰治の死に対する彼独自の言い回しに共感した。 【新潮文庫の100冊 2019】2019/07/07

優希

98
無頼派でありながら、冷静に時代を見つめていたことが伺える小論集でした。イデオロギーに左右されることなく、今書くべきことを必要最低限の状態で書き尽くす意志を感じました。常に自由な歴史観と言葉や文学への疑いがあったことが見て取れます。評論なので難解かと構えてしまいましたが、読んでみると面白い論文でした。2015/09/29

マエダ

78
”人は正しく堕ちる道を堕ちきることがひつようなのだ。”堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない。政治による救いなどは上皮だけの愚にもつかない物であるという。2018/08/31

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