内容説明
ここに、ある人物が、三十人を超す屈強な若者の集団である巨人軍を誘拐することを考えた。果して、そんなことが可能かどうかを書いてみたのが本書であり、誘拐と捜査と、犯人追及のサスペンスを存分に味わって頂きたい(著者)。東京から大阪へ移動中の[ひかり号]から、選手全員が忽然と消えた!犯人の要求は五億円。私立探偵・左文字進が犯人の奸智に立ち向かう、日本誘拐ミステリー史に輝く不朽の名作。左文字進探偵事務所シリーズ第一弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宇佐見
4
読みやすいし、面白い。このレベルの作品をあれだけ世に送り出し続けているのだとしたら、西村京太郎って化物だなぁと思う。トリックなどには特にこってはいないが、犯人たちが逃亡できなかった理由が秀逸。伏線を上手く活かしている。★★★★☆2018/05/01
K
3
新幹線ごと隠したのかな？という推理は大外れだったｗスマホやSNSのある今の時代なら難しいだろうな。2017/10/30
Urmnaf
2
鉄道ミステリで有名な著者らしく、メイントリックはらしさ満載。４０年ほど前の作品なので、今の感覚からは考えられない捜査（個人情報保護なんてものはない）が行われ、あるいは、巨人選手（実名で登場）の描かれ方なども、時代の移り変わりを感じさせる。「球団一つを丸ごと消す」というアイデアのみで勝負している感がありありで、動機とか、実現性とか考えだすと？？？になるが、こういう突拍子もないことを、現実にあるもの（だけ）でどう実現するかに大真面目に取り組む姿勢は結構好きだったりする。2016/10/11
pyonko
2
左文字探偵シリーズ第一作。 巨人軍を全員誘拐するという発想がすごい。 誘拐の方法もうまく作ってあると思う。 選手が実名そのままで出てるけど良かったのか。2014/03/14
Teruhiro Hori
2
単純なエンターテイメントとして、楽しく読めた。人質の管理がこれで可能かは甚だ疑問だが、なんつっても巨人ナイン全員誘拐て試みがええやん。ジジイの表現の強引な持っていき方も、実に西村氏らしくて笑えた。今はこの強引さしか残っていないけど、、、若い書き手は、こんなスケールの大きい馬鹿げた設定に挑戦してほしいものだ。馬鹿馬鹿しいこと書けるからこそ、エンターテイメントなのだから。2013/09/14
