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内容説明
われわれはこの世界に生きており、現代の歴史に属している。それにしては、そのことがぴんとこない。世界や歴史と無関係に、ささやかな人生がここにある。だからといってとるに足らないことなど何一つなく、ものごとを考えて決断する時には、歴史の論理の中を、同じ世界の他者たちとともに生きる。現実的とはどういうことで、真実を語るとはどのような意味か。メルロ=ポンティ哲学をひもときながら、われわれのもとに到来する出来事を真剣に取扱う姿勢について考える入門書。
目次
序章
第1章 ヒーロー
第2章 愛
第3章 思考と実践
第4章 真実を語ることば
終章
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミエル
23
入門書にもいろんなレベルがあるだろけど、本作はほんとに読みやすいので苦手な方にも勧められそう。哲学者って尖ってなんぼ、ひねくれてなんぼなのかと思っていたけど、メルロポンティのノーマルぶりに驚く。と言うより、著者の文体のおかげで、偉大な哲学者も、物静かな隣のお兄さん的な人柄に思える。実存主義、構造主義、様々な哲学のトレンドにも乗っからない生真面目な学者気質が清々しい。画家マグリットのような人物を想像しているんだけど、どうなんだろう。これだけ魅力的に描かれたら興味を持たずにはいられない。2021/03/02
佐島楓
20
哲学入門書というより、読み物として面白かった。歴史の論理の例として、男女の愛を取り上げているところは、ロマンティックでわかりやすくもあり、そこを通り過ぎると「いったい、真実って何だろう?」と考えさせられてしまったり。いろいろと関連書も読んでみたくなった。2012/11/11
またの名
10
「わたくしの倫理学概論の講義には、四人にひとりは「倫理学には答えがない」との信念をもって登録してくる。授業妨害というものであろう」と記述してるように、レスバ好きや論破マンは昔から若者の一つの典型だったよう。だがそんなことより隣室が火事になって著者が迷いながら行動した結果のちに目の前で女児が燃えていた事実を知らされる一件に、本書の内容は全て飲み込まれる。何を論じても過去の出来事の反響にしか聞こえない印象を与える上に、メルロ自身に即して論じる方針を採らないのでメルロのことは解らない。巨大な問いだけが横たわる。2023/09/18
hakootoko
7
不安だとついつい未来予測やデータを俯瞰した分析や権威に頼ってしまう。聞き入れやすいほど危険である。ここにいることを忘れないように生きることはいつもそうなのにどうして難しいのか。そんなはずはないと思っていたいし、そうなるかもしれないなんて考えたくない。メルロ=ポンティによると哲学とはよく見て考えなさいってこと。見ちゃうし、考えちゃうなんてなかなかない。そうなるために、芸術とか哲学のような呼び水が必要なんだな(あるいは衝撃)。ついついひとを忘れてただ生きちゃっている。ああ、見たくねえし考えたくねえな。にゃあ。2021/08/20
Schuhschnabel
6
「メルロ=ポンティ=『知覚の現象学』を書いた人」という程度の知識だけで読み始めた。第三章の真実を語るとはどういうことかに関する議論はかなり興味深かった。他のところはいろいろなことが書かれていて、それらがどういうつながりになっているのかはよくわからなかったが、とにかく「意味」に執着した哲学者だという印象だけ残った。2017/10/04
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