内容説明
彼をだますことになるのはわかっている。でも仕方ないわ。弟の命を救うためだもの。■同僚の医師マイクに、真実を告げないまま骨髄ドナーの適性検査を受けてほしいと頼むことに、リアは強い抵抗を感じていた。だが、重い白血病に侵された義理の弟クイントンの命を救う道は骨髄移植しかないし、病状は一刻を争う。そして、弟のHLA――すなわちヒト白血球抗原が一致する可能性があるのは、マイクしかいないのだ。なぜなら、マイクはクイントンの異父兄だから。マイクはその事実を知らないけれど……。検査の結果、マイクとクイントンのHLAは一致した。マイクは喜んで骨髄を提供し、クイントンは命をとりとめる。だが、リアの計画のなかには入っていなかったのだ、自分がマイクに惹かれるようになるなんて。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
糸車
9
ヒーロー、ヒロイン共に優秀な医師で人柄もよく誠実で好感がもてる。2年も惹かれあいながら進展がなかった二人のロマンスも素敵。逆にヒーローの産みの母、今はヒロインの継母の自分のことしか考えていないジュリアが最低。両親がほぼ不在な家庭でヒロインが弟を我が子のように育てふたりで寄り添うように生きてきた事を思えば弟の命を救うためならどんなことでもすると決心するのは当然。継母の悪意ある言動で引っ掻き回され、婚約が白紙になっても言い訳をしないヒロインは立派。賑やかなヒーローの親戚の中で手を握り合う姉弟の姿が切なかった。2014/11/25
akiyuki_1717
2
終始ヒロインが犠牲になっている作品です。継母にも実父にもヒーローにも…ともに優秀な医師で、人間性も上場の出来過ぎな感じですが、脇役がなかなか悪くて、ヒーローも医師として色んな家族模様を見てきたはずだから、ヒロインの行動をもう少し理解して欲しかったと思う。あんなにまで拒絶する必要は無かったような…異父兄弟を助けるためにしたことなんだしね。ヒロインは弟のためにも、手のひらを返したヒーローの妹のためにも全力投球で、ヒーローはもっと反省と謝罪を深く示すべきだと思った。二人の弟も親代わりをしていた姉に冷たすぎる。2016/12/08
