ドン・キホーテの「論争」

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ドン・キホーテの「論争」

  • 著者名:笙野頼子【著】
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 講談社(2013/11発売)
  • ポイント 18pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062099141

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内容説明

マスコミVS「純文学」。最前衛の文学的レジスタンス、それは極私的言語の戦闘的保持! 「私はピエロじゃない。私はドン・キホーテ。」はじめに──純文学作家はなぜ怒ったのか

目次

発端―マスコミ言語の理不尽
仕掛け・斬り込み―戦う純文学、マスコミイエローへの抵抗
不発・冷笑―黙っている方が大物に見えるか?
不戦勝・終結―極私的言語の戦闘的保持
予兆・背景―純文学叩きは十年前からあった
新聞の仕事―「誰も読んでない」、はずはないのだ。
J文学・純文学―勝手な定義はやめてくれ!
そして―汚辱の文芸ノートは「消滅」した

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kenitirokikuti

7
図書館にて。再読。年譜なども参照して、地道に読み込んでみた▲笙野は1994年に三島賞と芥川賞を受けた。95年には大江ノーベル賞。96年芥川賞選考委員に石原慎太郎、池澤夏樹、宮本輝が入る。笙野の年譜(講談社文芸文庫)には95年に〈中傷記事の掲載誌に抗議〉。『噂の眞相』のようだ▲本書の刊行は99年。〈純文学叩きに論駁した過程と二年間担当した『読売新聞』書評を掲載した〉もの、と年譜。書評は95〜96年のもの▲笙野が「大塚英志」批判として語る事柄については『徹底抗戦!文士の森』(2005)以降に本格化する▲続く2023/05/27

ホレイシア

6
純文学とは何ぞや、という基本的なところは置いといて、笙野頼子には共感する部分がたくさんある。一緒に戦うのはとても無理なので、せめて印税を払って応援するのだ。2008/01/01

サトゥルヌスを喰らう吾輩

2
なるほど…! 芸術論としてレジスタンスとして自著解説として示唆に富む一冊でした。「一握りの人間を死病から救う薬がもしあるとする。それが国民全体の万病を治さないからといって何が無力だろう」。売れないものはいらない論ってやっぱり「彼らには生産性がない」みたいな価値観につながっていっちゃう(というかむしろ同根の?)ものなんだな…と思いました。2021/05/27

モンとブラン

0
I don’t even call it violence when it’s in self defense; I call it intelligence.You are not only responsible for what you say, but also for what you do not say. 2016/05/10

しゆ

0
純文学は売れない! じゃあ意味がないのか! あるよ!っていう叫び。叫びなんだ。私たちが編集であるならどう受け取るべきか悩むだろう。しかし私たちは読者なのだ。思いっきり共感したって損にはならない。これだけ高密度の叫びを読むことは、むしろ価値があることだと思う。戦友を見つけた、というほどの感慨がある。「まぁそれでも売れない純文学に意味なんてないさ」と思ったならそれもまたひとつの結論だろう2014/06/28

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