内容説明
傷心を癒すための休暇で大嫌いな彼に会うなんて……。■ロンドンの一流銀行に勤めるサスキア・フォードは、一人、トスカーナの別荘で優雅なバスタブに身を沈め、恋人の手ひどい裏切りによって受けた心の傷を癒していた。もう恋になんか落ちるものですか――そう思いながらバスタブから身を起こしたそのとき、バスルームのドアが開き、彼女は凍りついた。戸口に現れたのは、彼女のよく知っている男――幼いころから憧れ、憎んでいた、義理の兄だった。優秀で、魅力的で、常にセクシーな美女に追いかけ回されている血のつながらないその兄は、いつもサスキアの劣等感をかき立てた。いつしかサスキアは、彼をできるだけ避けるようになっていたが、彼のほうも、サスキアとうまくやっていこうとはしなかった。その義兄がなぜここに? よりによってこんな気分の時に。サスキアは不安に震える胸をおさえて彼を見た。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
erie
3
再読。いちおう義兄妹もの。親同士が結婚したのがヒロイン十五歳、ヒーロー二十五歳のときで、思春期のヒロインがヒーローにむやみと反発を覚えていたためずっと刺々しい関係で互いにずっと避けあっていた。銀行で働いているヒロインは、同棲予定だった恋人に裏切られ、トスカーナにある母の別荘で傷心を癒していたところ義兄と鉢合わせ。とりあえずしばらくふたりで別荘を使うことにするうちにどんどん距離が縮まっていく。ヒーロー、ヒロインともに好感がもてて、楽しめる話だった。2010/10/21
きき
1
面白かったです。別荘での二人っきりな感じと日常に戻ってからのゴチャゴチャした感じが妙にリアルで好きだ
romaco
1
★★★ 容姿にコンプレックスを持つ醜いアヒルの子だったヒロインとヒロインに敵視されていた義兄ヒーロー 別荘での偶然の遭遇から徐々にお互いのわだかまりが解けていく過程が、タイトルにぴったりな感じだった ヒロインの恋人だった男とその元妻との描写が妙に生々しい・・・ 2012/03/22
ぽしょ
1
ヒロインが、過去に義兄に持っていた敵意をすっかり捨てて、素直に新しい関係を築いていく過程が楽しかった。ヒーローがメロンメロンになっていくラストも好きです。2011/12/12