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内容説明
正月のかるた遊びとして日本人に広く親しまれてきた百人一首。だが、その成立事情や選歌基準には今なお多くの謎が残されている。本書は、国文学研究者の立場からその成立の謎に迫るとともに、従来の現代語訳にとらわれない斬新な解釈を試みる。また、コミックやスナック菓子など身近にある百人一首グッズやかるた遊びの歴史を通して、現代に生き続ける和歌の世界を屈指の百人一首コレクターならではのユニークな視点で紹介する。
目次
序章 百人一首の基礎知識
第1章 百人一首成立の謎
第2章 百人一首成立以降
第3章 百人一首の副産物
第4章 百人一首の撰歌意識を探る
第5章 百人一首の味わいかた
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ほうすう
11
百人一首の成立した過程についての考察やそれがどのように浸透していったかという解説が充実している。百人一首そのものに関しては一種ごとに一ページずつ軽い解説のようなものがされている。良い本ではあるが百人一首のド素人向けに書いていられるのならば歌の訳も含めてもうちょっと百人一首そのものの解説が欲しかった。2022/05/08
Noelle
8
他の百人一首本と一味違う構成。成立の謎を草稿本と言われる百人秀歌、定家の明月記、小倉色紙という三大資料を元に考察する。また、江戸期から現代、翻訳ものまでの流れや、定家の選歌の有り様など。最後に百首の見どころ解説があるのだが、たんなる歌の解釈ではなく、百人一首としての歌の有り様が従来とはちがう解釈での解説なので、とても面白かった。本書は、著者の百人一首の研究の成果をかみくだいて講義してもらったようだった。百人一首好きな人には一読の価値あり。2019/10/16
又三郎
4
二度ほど読んで、知らない書名が多すぎて、リタイヤしていたのだが、文学史を勉強してから読むと、流れが理解できるようになった。教養って大事。それでも、受け止めきれてないことが多すぎる!要再読! 国文学研究は積み重ねというのがずっしり伝わってくる……。2014/11/16
ギャオス
2
百人一首の歌の解説というより百人一首をとりまくその環境と歴史の解説が詳しい。2014/10/27
ゆりヲ
1
尊敬する恩師の著書。 大学入学とともに購入(買わされ?)、授業で使いました。