角川文庫<br> 子どもの隣り

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角川文庫
子どもの隣り

  • 著者名:灰谷健次郎
  • 価格 ¥418(本体¥380)
  • KADOKAWA(2014/08発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784043520077

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内容説明

「わたしはどうせ死ぬんだから」――四度目の心臓手術を拒否し、いつもそう言っては母親を泣かせている少女・千佳。その千佳が、隣の病室の患者との触れ合いの中で、次第に心を開いていく様子を描いた「燕の駅」。四歳の男の子・タアくんの日常と、その瞳に映る様々な大人たち、そしてタアくんが心の中に秘めている痛いほどの孤独と不安を描き出す表題作「子どもの隣り」など、全四編を収録。現代に生きる子どもたちの傷つきやすい心を繊細に描き出した、珠玉の作品集。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

269
優しい人になりたいと私は一度も思ったことがない。『優しい人ですね』と思われたいとか、好かれたい、嫌われたくないなど一度も思ったことがない。でもいつも心の中に自分なりの優しさは持っていようと決めている!そうすれば厳しい言葉を発してもきっと相手に気持ちが届くと思うから!連続しての灰谷作品。子供達の傷つきやすい繊細な心を描写した短編4編。純粋で真っ直ぐな子供達の姿が私に容赦なく突き刺さります!解説は江國香織さん。この方の作品に今まで全く興味沸かなかったけど本書の解説文は好き。江國作品何か読んでみようかな‼️🙇2019/08/29

のっち♬

123
現代に生きる子どもたちの不安や孤独をしなやかな筆致で描いた4編。冒頭で大人びた像を提示し、言動の機微を丹念に辿ることでアンビヴァレントな心境を表出させるストーリーテリングはミステリーのような求心力。特に『日曜日の反逆』の構成は見事で、終盤の断片的な情報開示が作品が大人の物語でもあることを明確化している。『燕の駅』と『友』は成長物語として近似したモチーフが見られるが、後者の人物描写の巧さは著者の面目躍如。表題作は親子双方の視点で構築することで、子どもたちの天真爛漫でナイーヴな世界を生き生きと描き出している。2023/09/30

akira

26
古本屋で見つけた一冊。 ときどき読メでも見る著者さんだったので気になっていたが、なかなか良かった。鋭めに心に刺さるながらも重くない。いい感じの短編が多かった。 印象にのこる「日曜日の反逆」。タイトルが本当にいいが、内容はさらにいい。ムリなものは生理的にムリで、でもなんともいかないながらもなんとかして生きている。そんな二人が偶然に出会ったのはすごくいい。いくつもの命を生きるって表現はなにか心に残った。 「孤独なやつほど演技をしてみせるのかも知れないと男は思った」2016/05/11

ちょん

22
伊坂さんのエッセイで灰谷健次郎さんのおすすめ本が多かったので読んでみました。今までもちょこっとだけ読んだことありましたが意識して読むとまた感じ方が違うなぁと。1度は自分が通ってきた子供時代の話、優しく丁寧に読めるのが楽しい✨2022/10/28

かぼすけ

9
図書館で借りたけど、手元においておきたい一冊。子どもたちの短編集。自分がこのくらいのときに深くは考えてなかっただろう。でも子どもの時っていろいろ分からない分敏感になってよく見ているのかな。2012/02/11

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