空夜

個数:1
紙書籍版価格
¥803
  • 電子書籍
  • Reader

空夜

  • 著者名:帚木蓬生【著】
  • 価格 ¥803(本体¥730)
  • 講談社(2013/11発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062637473

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

幼ななじみの慎一が診療所の医師として戻り、真紀の心は波うつ。夫に仕事に疲れていた病弱な彼女に、生きる歓びが甦る。絢爛たる桜、一面の菖蒲、燃え上がる櫨(はぜ)の並木……、見慣れたふるさとの風景も色づいて見えてくる。四季の移ろいの中に揺れ動く大人の純愛を描いた、柴田錬三郎賞受賞作家の名作ロマン。(講談社文庫)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

chikara

42
胸を高鳴らせつつ本を閉じました。大人の恋愛小説を帚木氏が描くとこんなにも素敵な物語になるのですね。活き活きと輝きだす女性は美しい!2018/12/03

藤枝梅安

29
帚木蓬生さんの95年の作品。98年の文庫版を再読。私が読んだ帚木作品の中では「三たびの海峡」「ヒトラーの防具」「逃亡」、そして「国銅」が印象に残っている。それらとは趣の違う「千日紅の恋人」を思い出させる恋愛小説。豊かな自然の描写に能の「松風」の場面を加え、人間の営みを描く大人の純愛小説である。270ページ15行目に「寺小屋」という記述があるが、正しくは「寺子屋」である。2010/12/26

neputa

16
「嫌いなことばかりしていたら、石のようになってしまう」、自分を押し殺し何もない九州の山村で生きてきた「真紀」は、村に戻ってきた幼なじみ「慎一」への思いを募らせる。真紀には夫がいる。なんだ不倫か、と言えばそれまでだが、一人の人間が石のように固まっていた魂を山里の色づく自然とシンクロしながら開放していく様子はこの上なく美しかった。2016/04/20

masayuki

13
2組の男女の恋物語。どちらの恋も不倫だが、対照的だ。真紀と慎一の恋は少女と少年のような淡い恋。俊子と達士の恋は性愛を伴った大人の恋。でもどろどろの物語ではなく、なんだか爽やかな感じさえする。美しい情景描写のせいばかりではない。二人の女性が恋を通して成長や再生をする展開のゆえだろう。不倫の物語でもこの作家の手にかかれば、こんな美しくて、切ない物語に昇華するのだ。2016/09/01

mattu

10
2組の不倫話。1995年なら、今と時代が変わり回顧できる話ですかね。さらりと読みやすかったです。2018/11/10

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/414670
  • ご注意事項