講談社文芸文庫<br> アポロンの島

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講談社文芸文庫
アポロンの島

  • 著者名:小川国夫【著】
  • 価格 ¥1,353(本体¥1,230)
  • 講談社(2014/01発売)
  • 夏休みの締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/24)
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  • ISBN:9784061975989

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内容説明

地中海地方の溢れる光の中をひとりバイクで旅する青年が出会う人々や風景を、明晰なことばを積み重ねてくっきりと描き出した「アポロンの島」「大きな恵み」、キリスト教についての著者の基本的な考えがうかがえる「エリコへ下る道」、戦時中の重苦しい時代に土俗的な雰囲気の中で成長する少年を自伝的に描いた「動員時代」の4つの作品群からなる短篇集。読みつがれるべき“青春の書”の1冊。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はる

9
何故小川国夫を読みたいと思ったか。神曲を読んでいて、その読み方に随分悩まされた。ダンテ神曲を読み物としてどのように味わえばよいのか?果たして味わうと言う言い方が当てはまるのか?天獄篇の読者にの節に小川が書いていた。政争の具と修道女を還俗させられた二人の女性の信仰の深さ。神は赦すと。小川は動員時代の物語の中で不条理とも言える時代を映した尋常小学校の生徒の心の中の情動を描いている。→2024/03/29

sk

7
格調高く含蓄深い。初期作品群らしいが、完成度が高い。2018/08/13

AR読書記録

5
小川国夫の作品は,私にとっては,あっという間にその世界にひきこまれて,しばらく余韻が止まらない作品(=好きな作品)と,「え... あ,終わりですか」という作品に分かれてる.この中では『エリコへ下る道』や『大きな恵み』が好き.こんな場面を,こんな物語を,こんなふうに提示してくれるのはこの人だけ,と思える作品を書く人ですよね.巻末の資料はありがたかった.2010/10/14

こうちゃん

4
ほのぼのとしたギリシャ旅行記。内容の割に文体は緊張感が少しあるけど、それはヘミングウェイの影響かな。 昔の深夜アニメの「ARIA」とかが好きな人にはおすすめ。気だるいユートピアに溺れることが好きな人はこの作品も大好物だろう。現実逃避にはもってこいだ。 安いスパに行くよりもよっぽどヒーリング効果があると思う。 2020/06/08

ポン・ザ・フラグメント

4
「語らない」という規則を徹底するのみならず、小川国夫は「答えない」という荒技を連続して使う。この処女作品集の短編はただ問いかけるだけです。答えないこと、さらには心理描写など余計な説明を持ち込まないこと、徹底した単純さは小説に表面と深部があると信じる者に無限の扉を開きます。語られなかった答えを聞くために無限の闇に踏み込んでも、そこには何もない。少なくとも小川国夫は用意していません。もしそこで何か見つけるなら、それは見つけた本人が予め見つけたがっていたものに他なりません。小川国夫の小説はそういう装置です。2012/12/20

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