内容説明
部付次長の花山(はなやま)は、勤続30年のリフレッシュ休暇を取っていた。その夫人から“至急、夫に連絡を取りたい”と会社に電話が入る。花山は休みの前、部下に、「かみさんには出張ということにしてあるのでその点はよろしく」と言っていた。愛人とも別れていた男が過ごした休暇には、思わぬ展開が……(「別人の旅」)。さまざまな勤め人が、それぞれの休暇で体験する非日常的事件。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
涼
10
http://naym1.cocolog-nifty.com/tetsuya/2018/10/post-a585-1.html2018/10/07
鉄人28号
6
☆☆☆ 再読。初読はH11.11.7 「私的休暇白書」という副題のもとに、リフレッシュ休暇をモチーフとして、その休暇中に事件を組み込んだ8篇の連作短編推理小説である。いつもながら、佐野洋の作品は軽妙洒脱な文章で読みやすく、その上、伏線として軽めの謎が仕込まれており、それに惹かれてすいすいと読み進めることが出来る。氏の作品は、凄惨な場面が描かれることはなく、また言葉の使い方が厳密である。結末は、どれも「あれっ」という感じでさらっと終わっている。2019/03/28
如月光子
0
短編集