内容説明
パラドキシカルな批評家と見られ、未だに「火薬庫」の役割を果たす小林秀雄の批評原理を、未完の長編「感想」(ベルクソン論)の読みを通し、現代物理学のパラダイム・チェンジの中に、その独自の方法を見出した注目の評論集。
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目次
第1章 小林秀雄と理論物理学―「感想」について(1)
第2章 ベルクソンのパラドックス―「感想」について(2)
第3章 ベルクソン哲学とその影―小林秀雄と大岡昇平
第4章 テクストとしてのマルクス―批評家小林秀雄の誕生
第5章 三島由紀夫論―小林秀雄以後において「文学」は可能か
増補 哲学者は詩人たりうるか―「感想」について(3)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
e.s.
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中村光夫への記述がひどい。中村もその批評的スタートは、マルクス主義批判にあり、それは言文一致体への異和へと繋がっていく。きわめて「原理的な」批評家であって、「原理的論的(ママ)な思索が欠如している」とは言えない。2015/06/04
yoyogi kazuo
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小林秀雄のベルクソン論について書かれたのは全体の半分くらいであとは物理学が小林に与えた影響や大岡昇平についての話。それはそれで面白かったが。2024/03/03
hixxxxki
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『感想』冒頭の童話と遺書について考えるヒントはあまり無かった。2019/07/11