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内容説明
源頼朝に始まる鎌倉幕府が滅亡すると、鎌倉は急速に衰退しゴーストタウンとなったと考えられがちだが、実態は違っていた。京都室町に幕府が移った後も、鎌倉は東国を管轄する鎌倉府の所在地として十五世紀半ばまで繁栄を続けた。武家の首都として誕生し、幕府滅亡後はほとんど知られることのない都市鎌倉とはいかなるものだったのか。源氏、北条氏、足利氏、上杉氏の足跡を寺社や史跡に尋ねながら、謎に包まれた鎌倉の中世を歩く。
目次
第1章 源氏の時代
第2章 北条氏の時代
第3章 足利氏の時代
第4章 上杉氏の時代
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Book & Travel
41
歴史好きで神奈川県民の自分にとって、鎌倉は手軽に行けるほぼ唯一の歴史都市。その鎌倉の歴史散策をもっと深く楽しめればと手にした一冊。源氏、北条、足利、上杉(関東管領)の各時代の、鎌倉での出来事や成立した寺院などが簡潔にまとめられている。鎌倉時代だけでなく、室町以降の鎌倉についても述べられるのが興味深い。鎌倉幕府滅亡と共に都市鎌倉が廃れたわけでは無かったことは、室町以降の遺跡や寺院も多いことでも判る。鎌倉公方と関東管領の関係と争乱、それに絡む後北条氏と上杉氏の戦いと、戦国へ続く流れが整理できたのも良かった。2021/10/25
ホークス
33
1997年刊。仏教研究者が語る中世の鎌倉。仏教の詳しい話は斜め読み。以下自分用メモ。⚫︎旧来の仏教は朝廷の秩序に属する官増(僧正など)が支配したが、鎌倉に新たな権力中枢ができると栄西などの新仏教が興る。中核は禅宗で、北条氏創建の建長寺がNO1⚫︎鎌倉大仏は浄土宗系の僧侶が造った⚫︎律宗の僧は厳しい戒律を守るのが特徴。この厳しさがバリアとなり「律宗は穢れない」とみなされた⚫︎源頼朝の建てた大倉御所は貴族に倣った寝殿造。彼はまだ平安的な軍事貴族だったが、結集した武士たちが都の引力を脱して新しい世界を創り出す。2026/08/08
aponchan
19
少し古い本だが、小さい頃、よく遊びに行った鎌倉をイメージしながら読んだ。確かに、鎌倉幕府滅亡以後、どのような位置付けだったのか、あまり気にしていなかった所が分かったので、良かった。2022/06/29
Toska
18
源氏・北条氏・足利氏・上杉氏の四時代からなる鎌倉史。後半部がまるごと南北朝期以降に割かれているのが特徴で、「鎌倉=鎌倉時代」という通念に一石を投じている。実際、幕府が京都(室町御所)に移動した後も日本の東半分を統括し続けていたのが中世鎌倉の特色だから、当然そうあるべきと思う。ただ、鎌倉公方が古河に転じた後のことについてはもっと詳しく知りたかったかな。上杉さんも明らかに鎌倉を重視しているようには見えないので。2025/04/12
kthyk
16
どの季節も大人気の都市。昔はよく出掛けたが、最近は殆どない。どこも、人人車車!しかし、この書によって、久しぶり、じっくりと事細かく歩くことができた。頼朝から謙信辺りまでの様々な人々、寺々、小さな書だが、地図・図面・フォト・その解説は驚くほど、事細かな解説。日曜のTVで江戸の吉原や日本橋を楽しんでいるが、やはりブックは映像を超える体験、と言えるようだ。 2025/07/06




