幻冬舎文庫<br> 南国再見

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幻冬舎文庫
南国再見

  • 著者名:狗飼恭子【著】
  • 価格 ¥437(本体¥398)
  • 幻冬舎(2014/05発売)
  • ポイント 3pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784877284886

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内容説明

「俺、天国って南の国のことだと思うんだ」旅行に出かけてばかりだった恋人は、こう言い残して死んでしまった。突然の出来事に戸惑う私は、ただ、もう一度彼に逢いたい、と色とりどりの花々が咲き甘い香りの漂う、彼のいるはずの「天国」を探し求める。世界で一番大切な人を想う、切なく純粋な気持ちをヴィヴィッドに描く、ある夏の一日の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TANGO

12
ある夏の1日の物語。これを読むと植物園に行きたくなる。ムッとする温室で南国の植物に囲まれたい。青い空と熱い空気と冷たい胸のうち。「悲しいことがひとつあったら、嬉しいことをふたつ考えればいい。」2013/06/13

n.urabe

12
こころない心。からっぽの笑顔‥など、出てくる言葉が、綾波レイのモノマネしながら読みたい本だと思った。立ち読みにて読了。んー、、、パサパサした感じ。フシギ。2012/12/05

yamakujira

5
死んだ彼を想いながら、彼の遺したコートを着て、真夏に南国を求めて、新宿御苑の温室をさまよう。彼が死んだとも書かれてないし、彼の死因もわからないけれど、彼女の喪失感から、彼女が知らない旅先で事故死したのだろうと想像してしまう。彼の匂いが染みついたコートに身をくるむ彼女の悲哀が切ないほど伝わるのに、物語の展開はともかく、使われる言葉とかページレイアウトとか挿絵だか写真が好きになれない。20年ほど前の著作に、都会に暮らす感度の高い若い女性が好みそうな作品だな、と妙な偏見を抱いてしまった。 (★★☆☆☆)2019/09/05

cocoon

5
現実逃避をしたくなると読みたくなるのが狗飼恭子さんです。出口ではなく、入口のはず。少し勇気付けられた言葉です。10代の頃は感情移入して読んでいたけども、今では少し、恥ずかしさも感じてしまう。それでも好きな作家さんです。2012/04/04

saji

5
まだまだ粗削りな文章だなと思うけれど、相変わらずの淡々とした、胸の奥に一文ずつ落ちて沈んでいくような文章。愛を知ると失う時が怖くなる。なので主人公の最初の気持ちにはとても共感した。最後入り口からの出発というのがよかった。2010/05/27

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