講談社文庫<br> 小説 消費者金融 クレジット社会の罠

個数:1
紙書籍版価格
¥838
  • 電子書籍
  • Reader

講談社文庫
小説 消費者金融 クレジット社会の罠

  • 著者名:高杉良【著】
  • 価格 ¥838(本体¥762)
  • 講談社(2015/03発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784062633925

ファイル: /

"Reader"および"Reader"ロゴは、ソニー株式会社の商標です。

内容説明

危機に瀕するクレジット社会の内幕を描く! カード犯罪が増大し、ローンの不払い、自己破産が横行するのはなぜか。クレジットカードの総発行枚数は約1億8千万枚――業界・使用者をめぐる不透明な実態を綿密な取材で明かし、“消費者金融”再生に賭ける男たちの、熟きドラマを活写する。『座礁』を改題。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

June

26
小説を読むついでに金融関係の知識が得られればと手に取った。クレジット・ローン社会における不払い・焦付きを回収するためのクレジット債権共同管理組合の立ち上げ、運営をしていく紆余曲折と、ちょっと訳ありのその発起人の家族の物語。1996年出版。現在もクレジット利用者が急増する中、当然不良債権も増えていると考えられ、その回収は課題であろう。貸し倒れのリスクのツケが優良顧客に回ってはならないし、安易な貸付は消費者を破滅へと導くと同時に社会全体のモラルの低下をもたらすことを再認識。2015/04/21

nekozuki

12
現在は弁護士法72条との衝突の可能性は限りなくゼロに近い(サービサー法が制定され、認可業者は回収業を行うことが特別に認められる)。法律は多くの場合、紛争が起こってからでなければ整備されない。回収に関しては、バブル崩壊期の不良債権処理との絡みで整備されたが、金融技術はどんどん発展している。今も法的に真っ白なことは少ないのではないか。2016/02/11

スー

5
「夜襲」と呼ばれる強引な取り立てで「鬼玉」の異名を持つサラ金業者の玉崎英太郎が、米国で学んだ消費者金融業界に衝撃を受け、日本でも健全な業界発展のために債権者と債務者との掛橋となるべく奔走し、時代に見合わない弁護士会を相手に立ち向かって行く物語。信用情報機関CICやJICC 、サービサー黎明期の話と言っていいのかな?目的に向け駆け抜ける英太郎と彼を支える「三番目」の妻早苗がかっこ良く爽快な読後感。それにしても現在の状況は、武富士が全盛だった頃とは隔世の感がありますね。2023/10/31

だいすけ

5
著者の作品にはよく気骨のある人が主人公として登場する。本作も同様。なんというか生き様がかっこいい。2016/09/22

hirokishi

4
1990年代の作品のため、クレジット業界の過去の歴史や実情が描かれており、ページ数は多いが、興味を持って読み進めることができる。現在は貸金業法の改正等もあり、高金利や督促の制限があるが当時は債権者優位の状態が通常であり、その点が問題提起されつつ消費者保護の観点が整備されようとしている社会の流れが読み取れる。2016/07/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/453877
  • ご注意事項