内容説明
古書店主にして直木賞作家の著者が深く鋭い人間観察と極上のユーモア、達意の文章で綴るエッセイ集。170冊分の“書物”の快楽はここに極まれり。書物に触れて得られる歓びは人さまの迷惑には決してならぬ、世にもすてきな道楽だ。街の人々の生活を見つめるまなざしが暖かい。(講談社文庫)
目次
石ころ
招き猫
インチキ本
ひやかし
ふにおちぬ
ただの客
チョコレート
夕べを慮らず
お友だち
学級文庫〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みや
7
88年から90年代にかけて書かれたエッセイ170篇ほど。古書店主であり作家でもある著者からみたヒト・ホン・モノが日常モードのテンションで綴られる。しかし、日常モードでないと本にうつつを抜かすことなんてできないのではないか。いや、逆に、本を読むことで日常を取り戻すことができることもあるのではないか。的外れにも「本」や「読書」について思いを巡らせながら、静かなトーンで語られるエピソードを味わった。直木賞受賞関連のところだけ少しテンション高めなのがご愛嬌。小気味よい短文がちょい読みに便利な一冊。2021/06/12
儚俣
1
色んな媒体で発表されたエッセイ集だからか、何度となく直木賞受賞のエピソードが語られている。直木賞作家でも話を使い回しするのが微笑ましい。他にも著者の小説の原案がちょくちょく出てくる。古本屋の親父なのにここまで豊富なエピソードがあるのはやはり著者の人柄か。2015/08/08
うたたね
1
「芳雅堂」に行ってみたいです。。。 解説:高橋英夫2014/03/08
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