中公新書<br> 父性の復権

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中公新書
父性の復権

  • 著者名:林道義【著】
  • 価格 ¥814(本体¥740)
  • 中央公論新社(2011/12発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121013002

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内容説明

父の役割は家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えることにある。この役割が失われると子どもは判断の基準、行動の原理を身につける機会を逸してしまう。いじめや不登校が起こり、利己的な人間、無気力な人間が増えるのもこの延長線上にある。独善的な権威を持って君臨する家父長ではなく、健全な権威を備えた父が必要だ。父性の誕生とその役割を家族の発生と社会の形成との関連から検証し、父性の条件を探る。

目次

序 父性なき社会
1 父性はどのようにして生まれたか
2 子どもの心理的発達と父性
3 父性の条件
4 父性の権威
5 現代社会と父性
6 父性復権への道

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mazda

34
家庭における、父親の役割について書かれていました。家庭における考え方や方向性の中心にいるのが父親で、子供の人格形成にも重要な役割を果たすということですが、まずは伴侶といい関係を築いていないと始まらないな、と思いました。子育てのいいヒントにはなったと思います。2014/09/04

デビっちん

18
再読。子どものためと思い、彼・彼女の意志を尊重した自由放任という教育スタイルは、何ら子どもの人格形成に寄与していないことがわかりました。というのは、価値観がしっかりとゆるぎなく存在するときに、初めて統一的な人格が確立していくためです。分別を明示し、威厳を持って自身の価値観を伝え、コミュニティをまとめあげて行くのが、父親の役割なんですね。その実施には親自身の人格が高まっていなければならなく、これは家庭だけでなく、仕事場でも同じだと思いました。2017/03/28

inami

15
◉読書 ★3.5 バスや電車の中で、まわりの人たちに構わず大声でオシャベリする学生、ファンデーションから口紅まで化粧をする若い女性・・そんな場面に時々遭遇する。何か欠けてやしないか。一つに今の父親が父の役割(家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会ルールを教える)を果たしていないことがあると。昔の権威主義の父ではない父性(単に男らしいとは違う)を取り戻すことが求められている。ん〜本書を読むのが遅きに失したか、いやいや、これからだ、事を始めたときがその人のベストのタイミングだ(と思うことにしている・・笑)2019/06/29

15
父親の価値観、存在がどれほど子供に影響があるか改めて考えさせられた。1996年初版、自分が高校生の時代での社会背景。当時の自分は父親からこのような影響をうけたのか、そして今、子供にどのような影響を与えているのか、、、少なくとも友達的な付き合いは控え、上下関係を教える必要があるな。これは家庭だけではなく、職場での部下との接し方にも通じるかな。2015/03/11

デビっちん

9
ふわふわした感覚や指示待ちの人が多いのは、父の働きかけが足りないからかもしれない。子供が健全に育ち、社会が正しく機能するためには父性の権威が必要である。対等ではなく、上下の関係で自分の信念を子供に教えることが父親の役目。母性が細かい日常的な事柄を教えるのに対し、父性は全体の統括や原理原則を教えることで、子供に構成力が身につき、それが社会規範を学ぶための基礎となる。父性で大切なのは、家族をまとめあげる力。家族に安心感を与えるために、自分自身にしっかりした中心はできているか?父親になる際には参考にしよう。2015/11/05

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