内容説明
〈ヒ〉一族…日本の動乱期に必ず現われ、三種の神器と特殊能力で天下を平らげたというわれる異能集団。本能寺、関ヶ原、幕末、そして戦後にわたる〈ヒ〉一族の運命を、斬新な視点と壮大な構想で描き、第一回泉鏡花賞を受賞した著者渾身の傑作!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
七色一味
29
読破。やっぱり角川文庫版の表紙が良かったなぁ。半村良さんお得意(?)の、日本の「正史」を改編することなくその影に特殊な一族を配し、歴史を動かす──または日本の根源を守護させる役割を担わせ、「正史」の出来事に絡ませていく長編伝奇SF作品。とにかく後半は半村良さんの空想力がその翼をいっぱいに開いたようで、とんでもない壮大な物語へと発展していきます。第1回泉鏡花文学賞受賞作です。2014/01/14
とも
20
★★★☆昭和48年に書かれたというから、45年前の作品となる。文書技術は古臭くて読みづらい面はあるが、徹底的に掘り下げたこのような作品が当時に書かれた事は驚きである。古代より日本を影から支えた<ヒ>一族の、戦国期から現代までの関わりを日本史のトピックスやキーマンを絡めて滔滔と述べられていくストーリーは一大叙事詩である。2018/12/31
tosca
14
中学生の頃に出会った半村良だけど、中学生の自分に半村作品が理解出来ていたんだろうか?本作は初読。どうしてもっと早く読まなかったんだろう?読まなきゃ損っていう位面白かった。第一回泉鏡花文学賞受賞作、40年以上前だが全然古くない。〈ヒ〉という特殊な一族が日本史の動乱期に世を太平にすべく暗躍する。本能寺の変や関ヶ原、幕末と様々な時代が描かれるが、特に本能寺の明智光秀の行動は、この創作の方が辻褄が合う。徳川家康と天海僧正の関係も然り。勿論SF要素は入っているが、歴史奇伝超大作とでもいうのか。読めて良かった。2020/05/06
ソルト佐藤
7
時代の裏には、超能力をもった謎の一族が暗躍している…。という、パターンを作った作品。連作短編に近い構成もあり、戦国時代から現代(当時)までの500年近い時間を一冊に書ききる。今の作家なら、何十巻も書いて途中で力尽きると思われる(笑 コンパクトに収めた弊害か、会話だけで話の筋を説明している部分もあり、ちょっとさびしい。前半は、まだ天海が主軸になっているが、後半は、ちょっと。特に現代の話、オカルトビリーバーな話と紙一重である(笑 それでも、前半のキャラや伏線が見事に収束させる構成力はすごいの一言。2015/08/15
シャルたん
6
これは壮大で突飛。 400年の歴史にからませて、超自然的ファンタジーからSFへ機転する。 長時系なので一族の主人公も一人ではない。 たくさんの人物や時代情報量がある。 私は下巻に入って3/5当たりで面白くなった。 戦争や人の愚かさの中で一族「ヒ」も変容していく。 オシラサマの存在と、幕末期、神の末裔も民も男尊女卑をテーマにしたところも良かった。 インカ帝国創建宇宙人説みたいなものが好きだった頃を思い出す。 でも終わり方があまり好きではなかったし、 個人的には「石の血脈」の方がわかりやすく好きでした。 2025/10/01




