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内容説明
史上最悪の大事故から25年.事故の影響も原因究明も?チェルノブイリは終わっていない.原発作業員からゴルバチョフまで100人以上の証言と内部資料をもとに,隠された真実を発掘.さらに,ソ連一国を越える巨大な「隠す側」の構図を追及.ソ連の原発政策と情報操作の結末は,まさしく「もんじゅ」の国への伝言である.
目次
目次
序 章 もんじゅとチェルノブイリ
第1章 「パニックを回避せよ」
第2章 隠された事故原因
第3章 世界は事故をどう受け止めたか
第4章 「チェルノブイリ」は終わっていない
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hatayan
48
1996年刊。NHKのディレクターがチェルノブイリ原発事故に肉迫。事故は運転員の操作ミスと断定され、大型化する原子炉に設計が追いつかなかった真の原因は政治的な事情で隠蔽されます。事故を究明しようとするゴルバチョフが老獪な科学者に手こずるやりとりを再現した箇所が本書の白眉。 政府はパニックを防ぐため情報を隠し、被曝量の上限は一方的に引き上げられる。3.11後の日本でも政府の論理はむき出しになりました。 3.11の直後著者は、局所的に高い放射能で汚染された「ホットスポット」の存在を明らかにすることになります。2020/02/18
壱萬参仟縁
27
‘96年初出。もんじゅの事故では情報隠しと連絡の遅れが批判を浴びた(8頁)。特定秘密保護法で益々隠されるのは見えている。第1章でチェルノブイリ原発事故の悲惨な高濃度被爆がリアルに描写。イチエフに活かせなかったのか。プリピャチの市民は事故を知らされず、警告もなし(32頁)。日本各地のホットスポットの汚染状況も自分で調査しなければ不明の現実。スウェーデンだけ脱原発しても、越境汚染では限界(159頁)。巨大エネルギーを生む原発を必要とする社会そのものからの脱却(172頁)。2014/12/20
yuka_tetsuya
9
チェルノブイリ原発事故の発生原因よりもその後の石棺までの対応と、真実を知らされずに強い線量を被爆して健康を害した作業員や住民、そしてその後の各国の取り組みなどがドキュメンタリータッチで描かれている。地下にトンネルを掘って冷やそうとしたプロジェクトが、効果がないことで無駄におわった。しかしそれに従事した作業員のほとんどが被爆の意味を知らされずに、その後身体に異常を来したが、保証が十分になされなかった。この悲惨が現実が福島でも起きないことを祈る。2011/05/22
Riopapa
6
チェルノプイリから25年。遠い国の話だと思っていたので,それほど深刻に考えていなかったが,本書を読んで,一般市民が情報不足の中で被害を拡大させて苦しむことになったか,作業員たちが事態を把握しないで作業して被曝したか,そして,国家というものがパニックを避けるために,いかに情報操作をするかということがわかった。福島も同じなのだろうか。2011/09/28
yagian
5
福島の事故以前に書かれた原子力関係の本を読み返そうと思っている。本書はチェルノブイリ事故がテーマ。やはり、福島ではチェルノブイリの教訓は十分活かされていなかったと言わざるをえない。事故の10年後、石棺の中を防護服を着て調査する研究者が印象的。福島の事故報告書も原子炉内の状況がわからないため不十分なものとなっている。今後、廃炉に向けた過程で外部の研究者も参加して事故のプロセスを解明してほしい。2014/01/09
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