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内容説明
男性の、男性による、男性のための思想体系がいかに虚構と欺瞞にみちているか。フェミニズムの問題提起によってなんとあっけなく揺さぶられるものにすぎないか。近代主義から近代批判、イリガライやクリステヴァなどのポスト・モダンに至るまでのフェミニズム思想の破壊力の変遷をたどりつつ、さらにリプロダクション、性暴力、国家と性など最も現代的なテーマに果敢に挑戦する。現代の生と性の意味を問いなおす女と男のための痛快なフェミニズム思想入門。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
樋口佳之
11
「差別は、差別する側と差別される側の両者がそのイデオロギーを自己内面化することで起こる。そして、その内面化を担ったのが、浄穢思想を教化してきた仏教である。また、そこでは共同体への自己滅私を形成する日本的主体のあり方も分析できるはずである。個の自立を阻み、『和』の原理による無私的な主体がいとも簡単に浄穢思想の中に形成されたからである」2017/01/17
またの名
8
どんなに知的な感想を述べているような装いをしても反応の仕方で読者の性別が予想できてしまうのが、入門とは言えさすがフェミニズム。理論への抵抗こそがまさしく理論が糾弾する点を証だてると説いたマルクス主義や精神分析的な立場に加え、リベラル、ラディカル、社会主義、アナキスト、エコロジカル、ポストモダン等の諸派の思想と国内論争史を簡潔に要約。近代までに築き上げられてきた思想や文化に女性視点を向けるだけであっという間にその抑圧構造が暴かれると主張する過激さは、マルクスやフロイトや脱構築と同じく簡単には飼い慣らせない。2015/09/28
鬼束
6
十年以上前の本なので、今現在のフェミニズムの状況を概説している本とは言えそうではないが、20世紀におけるフェミニズムの思想地図としての役割は果たしていると思う。スピリチュアル・フェミニズムなんていう多少いかがわしい分派も紹介されているが・・・。他の方も指摘されているように、いきなりクリステヴァの思想を解説し始めるあたりなど、入門と銘打つのはどうかと思える部分もある。また、従軍慰安婦問題に対する著者の意見も、日本が悪いの一点張りで少し辟易させられた。新書本としての質で言えば良い方ではないと思います。2014/03/15
プータン
6
新書の入門にも関わらず、著者が平然と専門用語を並べるので理解に時間を要した。内容自体は網羅的でまとまりが良い。「フェミニズムは、女性の権利問題を越えた現代思想テクストを解体する思想」という部分に関心を持ったが、メディアで見るフェミニストにそういった方が見られないなと思った。あるいは、私が電波からのステレオタイプで洗脳されているのだろうか。2013/04/14
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺
5
1996年刊。資本主義に対抗するイデオロギーとしてマルクス主義以外にこれと言ったものがないのと同様、女性の解放、男女同権実現の為にはフェミニズム以外にないのが現状。でも「女性差別は許せないけど、フェミニズムはうさんくさい」という人は多そう。もちろん私もその一人。特に活動家は要最重要警戒。 第1章:フェミニズムの快楽。 第一期は近代進歩主義的な男性思想家の理論を使って女性の男性化が進められた。第二期はそのおかしさに気が付いて女性の視点、女性学といった立場が重視された。→2025/03/20




