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内容説明
長崎の原子雲の下にあって生き残ったわずかの子どもたちが、どんな目に遭い、何を感じたかを残すべきだとの要望に応えて、永井隆が募り、長崎市立山里国民学校の校区内で命をつないだ子どもたちの中から37名と、1名の教官が綴った手記集。
「原子爆弾はひどかとバイ。痛かとバイ。もう、やめまっせ!――」
戦争はいやだの言葉が、子どもたちの切実な叫びとなってこだまする。
後日談だが編者の永井博士は、本書の印税を原稿枚数に応じて子どもたちに分け、そして言った。
「お友だちの冥福を祈るために、記念碑を建てよう」
子どもたちは印税の中から少しずつを差し出し、残りの大半を博士が出して運動場に建てられた碑は、碑銘もない清楚なもので、傍らの石柱の表に「平和を」、裏に「あの子らの碑」とだけ刻まれている。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
荒野の狼
3
長崎原爆で被曝した医師永井隆博士が、長崎で被曝した4歳から12歳の山里小学校の子供たちの手記をまとめて昭和24年の夏に一冊にしたもの。子供たちの手記は、短いものは半ページから、長いものでも13ページほどで37人からなる。これに永井博士の3ページの序と二人の教員の手記が掲載。題名は、手記を書いた教員のひとり新木照子が、被爆後の長崎の山里小学校に赴任し、わずかな数の子供たちを見たときの次の感想から「この大きな学校に、たったこれだけの生徒―原子雲の下に生き残ったものは、これっぽちだったのか!(p186)」による2016/11/30
ありこ
1
長崎の原爆資料館にて、心に一番きた子どもたちの手記の展示を見て購入。 原爆は人を人でなくする、と思う。 あれほどの原爆実験を行って威力を知っておきながら、それを人間の住む街に投下できるとは。 1人ひとりの子どもの声が痛いほど身体に響いてくる。 展示にあった、最初の辻本一二夫さんの文に込み上げてくるものがあり…。 また、教員として、最後の新木照子さんの手記にも心打たれました。 8月9日が近づく度読み返したい本。2022/08/08
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