ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 直線

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ハヤカワ・ミステリ文庫
直線

  • ISBN:9784150707286

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内容説明

〔競馬シリーズ〕騎手デリックは急死した兄から宝石輸入会社を受け継いだが、大量のダイヤが行方不明になっていることが判明する。デリックは慣れない宝石業界で模索しながらダイヤの行方を追うが、こんどは彼自身に危険が迫ってきた。兄への熱い惜別の思いを胸に、悪辣な敵に挑む青年の闘い。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

タツ フカガワ

47
“私は兄の人生を受け継いで、もうすこしで殺されそうになった”という、読み手の興味をかき立てる書き出しからしていい。レース中の落馬により骨折した騎手デリックは、2日後、準宝石の輸入会社を経営していた兄の急死を知り、会社を引き継ぐことに。まもなく兄が買い付けた大量のダイヤモンドが消えていることに気づく。折々に語られる兄への敬愛や、デリックの足代わりとなって運転手を務める超無口なブラッドの渋い存在感など、シリーズ28作目にしてこの面白さ、平伏です。2023/07/14

背番号10@せばてん。

32
【1990_週刊文春ミステリーベスト10_海外10位】【1992_このミス16位】1995年11月23日読了。競馬シリーズ第28弾。ディック・フランシス、2010年永眠。自分に多大なる影響を与えてくれた、巨星に心より合掌。(2018年12月18日入力)1995/11/23

bapaksejahtera

14
主人公は例によって障害騎手。年齢が嵩んでいき、そろそろ将来のことを考えつつある明朗好男子である。シリーズ得意の設定だ。彼はレースで怪我をし、片足を骨折。入院治療中に彼の唯一の兄が事故にあって危篤との報を受け、主人公は無理をして集中治療中の病院に駆けつける。兄は加工用宝石の輸入商で成功していた。しかし兄は手掛けなかったダイヤモンドを輸入しておりそれが行方不明になっていることを後から知る。馬主調教師、貴顕との交際、恋愛。いつもの装置が稼働し謎解きが始まる。多少の無理とアンバランスは感じるが、手慣れた良い作品。2022/06/11

おくちゃん

11
ディック・フランシスの作品は単発で読めるから良いです。同じ登場人物は、ほぼ出てこない。 ハズレ無しです。2022/06/10

たこやき

11
家族だけど疎遠だった相手を事件をきっかけにして……。これは『黄金』と共通。しかし、『黄金』と異なり、今回の相手である兄は既に故人。理解すればするほど寂寥感が沸いてくる。そして、兄を知っていく中で判明する消えたダイヤモンドと、主人公デリックを次々と襲う事件。ただ、寂寥感だけでなく、かといって、事件の派手さだけでもない。両方の融合具合が見事で一気に読まされた。2013/07/30

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