内容説明
指名手配の強盗殺人犯を追っていた捜査一課の山崎刑事が何者かに腹を刺されて殺害された。ところが、雨上がりの路上に倒れていた山崎の死体の左手には何かを示すように三本の指が伸びていた……。(雨の中に死ぬ) 大都会の片隅に残された死者からのメッセージをテーマに描く表題作他、人間心理の奥底を照射し、意外な結末で贈る傑作オリジナル短編集!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ばりぼー
45
「天使の傷痕」で乱歩賞受賞後、作品を量産していた昭和40年頃の作品をまとめた短編集。タイトルがあまりに即物的で詩情のかけらもなく不安はあったものの、初期作品には良質なサプライズを用意した好編も多いので、密かに期待しましたが、焼酎の水割りをさらに水で割ったような激安居酒屋のワン・ショットという感じでした。ただ、居酒屋には高級割烹料理店とは違う楽しみ方がありますので、これを肴にわいわい騒ぎながら楽しむというのも乙なものです(笑)。タイトル作のダイイング・メッセージはある意味でインパクト大でした(笑)。2016/06/17
エヌ氏の部屋でノックの音が・・・
9
「勝手に列車祭」第230段。。。文庫コレクション455冊。。。平成 7年 3月26日 初版。。。短編が6本収録されていた。表題作「雨の中で死ぬ」は殺された刑事のダイイングメッセージを追捜査していくものであり、短編故に端折ってあるがよく考えられている。「誘拐の季節」では、元不良少女ををタネに強請られていた人気女優が、犯人たちに誘拐されたように見せかけて、次々と殺していくというものであった。身代金が200万円とか「いつの時代やねん」と思うが良かった。2019/06/27
キャサ
1
短編集
ipusiron
0
1995/9/24読了