内容説明
慈悲と平等の精神を貫き、念仏こそが凡夫往生の道であると説く、鎌倉仏教の先駆者・法然の苦悩の生涯を描く。
感想・レビュー
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肉尊
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ひろさちや原作の「仏教コミックス全108巻の79」専修念仏で知られる法然の生涯を漫画で分かりやすく解説。夜討ちにあった父・漆間時国の遺言――怨みに報いるに怨みをもってしてはならぬ。つまり仇討ちを禁じたことが、幼き法然の求道心の基盤となったと考えられる。彼の人生において先達の善導大師の存在は決定的だ。『観経疏』において称名念仏、また同「散善義」では、「一心に専ら弥陀の名号を念じ行住坐臥に時節の久近を問わず」とある。彼の教えは親鸞、いや世代を超えて今日まで引き継がれている。2021/12/16