内容説明
<乱歩ワールド>を、さらに深く味わうための、めくるめくオモチャ箱。初恋の話、人形の話、同性愛文学の話、孤独癖の話、ドストエフスキーの話、歌舞伎の話、トリックの話、ディケンズの話、収集癖の話……などなど。作家にしてエンサイクロペディストである乱歩、その素顔と創作の秘密が明かされる。
目次
乱歩打明け話
恋と神様
旅順海戦館
映画の恐怖
吸血鬼
声の恐怖
人形〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
新地学@児童書病発動中
104
この随筆集を読んで、江戸川乱歩がますます好きになった。乱歩の関心の広さ、率直な態度、ミステリに対する愛情に心を打たれる。文章も格調高くて、読み応えがあった。私もミステリが好きなので、乱歩がミステリへへの情熱を語った「枕頭風景」のような随筆を一番面白く感じた。同性愛の嗜好をあっけらかんと述べる随筆があることに驚いた。戦争中にそんな文章を発表するのは勇気を必要としたと思うが、乱歩はさらりと書いている。江戸時代に、自らの命を絶った少年の墓を、乱歩が訪ねたことを情感あふれる文章で記した「もずくの墓」が私のベスト。2017/04/11
Tidu Koba
5
江戸川乱歩って随筆も面白い!少年同士の恋や坂口安吾との思い出や映画への恐怖やレンズ嗜好など乱歩の人となりが窺えるファン垂涎ものの一冊2019/01/15
SKH
1
大正15年~昭和31年までに書かれた乱歩のエッセイを特選。他の文人らの逸話。199X。2013/03/23
ipusiron
0
1998/9/18読了
Hiro
0
前に読んだ著者のエッセイ集が案外に面白かったので本書も期待して読んだ。一番感心したのはロビンソン・クルーソー物語の人気の秘密を洞察した、短いエッセイだ。この着眼は凄いと思う。他にも力作揃い。著者はとにかくよく本を読んでいる、勉強している。専門の推理小説ばかりでなく哲学書や古典など、こんなに幅広い教養があったのかと驚く。怪人二十面のような、子供の頃一時的にかじるだけの通俗作家という認識は全くの間違いであった。2021/07/19
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