内容説明
「まぬけのウィルソン」は、指紋採集を趣味とする弁護士が、黒人と白人の取替え、そして殺人事件に至る悲喜劇を解決するミステリー作品の原点。「かの異形の双生児」は、奇形のイタリア貴族が米国で巻き起す南北戦争時代のコミカル劇。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
まふ
113
19世紀半ば米国ミズーリ州の話。1/16黒人(黒人の血が16分の1)の奴隷の息子がその母親の黒人乳母によって白人(100%)の主人の息子と入れ替えられてそのまま育てられる。息子は悪の道に走り、育ての親の伯父の厄介の種となり、ついに…。息子がだんだんと悪に染まっていく道程がよく書けている。当時珍しかった「指紋」採取が趣味の「まぬけなウィルソン」が大活躍して殺人犯人を探り当てる。今日の犯罪小説のプロトタイプのような作品でもあった。「異形の双生児」はおまけのような位置付け。G557/1000。2024/07/08
発起人
2
物語の面白さに満ちたマーク・トウェインの双子(?)作品2008/02/10




