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内容説明
経済成長という死の舞踏を踊りつづける「豊かな」現代文明。コンピュータ・シミュレーションによる未来予測では、大量の生産と消費の果てに二十一世紀末には地球規模のカタストロフィが全人類を襲うという。はたして現代の経済システムの危機をのりこえる道はあるのか。本当の豊かさとは何かを考えるための経済人類学入門。
目次
第1章 豊かな未開vs貧しい文明
第2章 ヒト科ナマケモノ属vsカローシ属
第3章 進歩神話vs退歩神話
第4章 成長経済vs定常経済
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
105
経済人類学というのがどのような学問かあまり知らなかったのですが、経済進歩の側面からみた文化史ということなのでしょうか?最近は成長のことばかりがマスコミや今回のサミットでも共通の話題となっているのですが、まあいろいろ議論はあると思いますが、このような本を読んで少し頭を冷やしていくのも必要だと思います。人類がどのように経済進歩とともに生きてきたかがよくわかります。2016/05/21
Yuma Usui
26
未開社会と文明社会のどちらが真に豊かと言えるのか?時間やエネルギー収支を踏まえ考察した一冊。「市場原理(利潤のための生産)と共同体原理(必要のための生産)という経済システムの根本的な違い」がミソ。集団として一定の収入で暮らしをたてる世界観から、個人として際限なく収入を得て蓄財する世界観へと西洋文明に触れることで変化していった未開社会の人の価値観の移り変わりが切ない。過去4,5時間の労働だけで生きていた私達がなぜ過労死するほど何時間も仕事に迫られるようになったのか?時間や労働に対する考えを整理するのに良い。2020/03/19
トンちゃん
25
学問的なことには理解が及ばなかった。けれども、現代人よりも、未開社会の方々の方が、はるかに労働時間は少なく、そして精神的な満足もしっかりと得ていたというお話を聞いて「現代人は何故働くのか?」「現代文明人の中に、本当の幸せを感じている人はいるのか?」と疑問がわきました。 このような過剰生産、廃棄社会となったのはイギリスでの産業革命からなわけですが、IT社会になって何もかもが高効率化されても、なお、働き続ける人間というのは愚かなのではないかとさえ思えてなりません。しかし、働かなきゃ生きていけないからねorz2019/09/30
がっち
4
経済から進化をとらえるという発想はあっぱれである。経済の概念がうまれたのは近代からではあるが、人類は、知能をもったときから経済を本能的に感じていたのではないのかと思う。しかし、この経済がふくれあがる先には何があるのか、というのは予想もしなかったものであり、実に面白い本であった。2013/06/15
N_A
2
未文字文明をはじめとして、様々な経済モデルを紹介。山内昶先生は止まらない。2007/12/15
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